Electric Light Orchestra／『Discovery』

この『Discovery』もLP時代の頃から、よく聴いたアルバムのひとつで、CD時代になってからもリイシューの度にちょこちょこと買い換えている。通常のCDに加え、丸いアルミニウムの缶に入ったバージョンもあれば、紙ジャケット仕様でリリースされたバージョンもある。

最近のCDにはボーナス・トラックとして3曲が収められているが、やはり『Discovery』といえば、全曲シングルとしても可能だった『Shine a Little Love』から『Don't Bring Me Down』までの全9曲。CD時代の今、20曲を越すアルバムもあるが、ひとつのアルバムを繰り返して何度も聴くには10曲前後が限界だろう。

当時のA面は『The Diary of Horace Wimp』まで、『Last Train to London』からがB面だった。レコード時代は気に入った面ばかりを聴くこともあったが、この『Discovery』はわけ隔てなく両方の面をよく聴いた。

Electric Light Orchestraを初めて聴いたのが、この『Discovery』だったので、バンド名にある「Orchestra」の意味が最初は分からなかった。『Last Train to London』などでストリングスが聴けることから「Orchestra」を名乗っているのか…? 程度で、過去のアルバムを聴くようになってようやくバンド名の意味を知るのは随分あとのことだった。

当時流行っていたDiscoとveryというふたつの単語をかけ合わせたとも言われる『Discovery』からは多くのシングルがカットされ、それぞれがチャートを賑わせた。『Shine a Little Love』は全米8位、全英6位。『The Diary of Horace Wimp』は全米10位、全英6位。『Don't Bring Me Down』は全米4位、全英3位。『Confusion』は全米37位、『Last Train to London』は全米39位で、この2曲は全英ではカップリングされ全英8位をマークした。

『Discovery』の9曲は本当に全てシングルにされる予定で、全曲でPVも用意されていたほどだった。1980年代に入ると全曲シングルになりそうなモンスター・アルバムが何枚か出てくるが、1970年代の終りにもそういうアルバムがあったことには驚かされてしまう。

『Discovery』が発表された1979年当時は中学生だったが、周囲で『Discovery』を持っている友人はとても多かった。LPを貸し借りする時代だった頃に、同じアルバムを何人もが持っていることはとても珍しく、それだけ人気の高いアルバムだった。

アルバム最後の『Don't Bring Me Down』では、曲の最後でドアが閉められるような音があり、そこで『Discovery』は終わる。しかし、また、サイドをひっくり返して『Shine a Little Love』から聴いてしまう。そんなアルバムだった。

『Discovery』
Shine a Little Love
Confusion
Need Her Love
The Diary of Horace Wimp
Last Train to London
Midnight Blue
On the Run
Wishing
Don't Bring Me Down
【Bonus Track】
On the Run (Home Demo)
Second Time Around (Home Demo)
Little Town Flirt

タグ：Electric Light Orchestra 1979

コメント 2

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by aosima0714 (2009-08-01 14:08) 

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by MCMLXV_65 (2009-08-01 14:20)