Boston／『Boston』

昨日に続き、デビュー盤に自らのバンド名を冠したアルバムをもう1枚。今回は1976年8月にリリースされた Bostonを紹介。

発表当時、この『Boston』は全米では Billboard 誌のアルバム・チャートで最高3位をマーク。2か月で50万枚のセールスを記録したデビュー盤は、その後、まもなく100万枚のセールスも記録。アメリカ出身バンドとして100万枚セールスの最速記録をも達成した。そして、デビュー盤リリースから10年後の1986年には900万枚を、1990年には1000万枚の大台に乗り、2003年には1700万枚のセールスを記録した。

マサチューセッツにある Boston の実質的なリーダー Tom Scholz の自宅の地下スタジオで作られたデビュー盤『Boston』のデモに Tom Scholz 自身は満足していたが、当時のレーベル Epic 側は、「プロが使うスタジオでレコーディングを行なうべき」と主張。しかし、Tom Scholz は意見を変えず、Epic 側はプロデューサの John Boylan が Tom Scholz と交渉し、Brad Delp のボーカルなどがロサンゼルスのスタジオで収録された。

現在、手元にある『Boston』はデビュー盤リリースから30年を経た2006年にリリースされたデジタル・リマスター盤。このリマスターには、以前から CD でいい音を提供したいと発言していた Tom Scholz 自らが監修にあたり、その甲斐もありこのデビュー盤の CD はアナログ時代の LP に匹敵する素晴らしいサウンドを十二分に堪能できる。

また、このデジタル・リマスターは2ndアルバムの『Don't Look Back』も共に行なわれ、この2枚は2006年に紙ジャケット仕様としてリリースされた。後に、3枚目以降のオリジナル・アルバム『Third Stage』と『Walk On』の2枚も紙ジャケット仕様にてリリースされたが、この2枚はリマスターが行なわれた形跡はなかった。

『Boston』からは3枚のシングルがリリースされた。デビュー盤の1曲目を飾る『More Than A Feeling』はアルバム・リリース後に1枚目のシングルとしてカットされ、Billboard 誌の Hot100 で最高5位を記録した。

『More Than A Feeling』は多くのアーティストにカバーされ、映画やテレビ・ドラマにも挿入歌として用いられ、『Guitar Hero』などの音楽系テレビ・ゲームでも取り上げられた。

『More Than A Feeling』以降は『Foreplay/Long Time』が2枚目のシングルとしてリリースされ Billboard 誌の Hot100 で最高22位に、『Peace Of Mind』が3枚目のシングルとして Billboard 誌の Hot100 で最高38位をそれぞれマークしている。

『Boston』
More Than A Feeling
Peace Of Mind
Foreplay/Long Time
Rock & Roll Band
Smokin'
Hitch A Ride
Something About You
Let Me Take You Home Tonight

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