Bon Jovi／『Lost Highway』

デビュー当時から聴き続けてきたバンドの1つに1984年にデビューした Bon Jovi があり、この頃はまだルックスが先行したバンドというイメージがあった。2作目は『Tokyo Road』という曲があったが、さほど話題にならなかったが、3作目の『Slippery When Wet』で大ブレイク! 以降、アルバム・リリースごとにシングル・ヒットを連発し、今ではデビューから25年が経つベテラン・バンドへと成長した。

この『Lost Highway』は2007年夏にリリースされた通算10枚目のスタジオ・アルバム。デビューから20年が経過した時点でスタジオ・アルバムがまだ10枚とは、意外にも少ない気もする。

リリース前に流れた情報で新作は Bon Jovi 初のカントリー・アルバムになるという噂も流れた。これは前作『Have A Nice Day』からシングル・カットされた『Who Says You Can't Go Home』がアメリカの Billboard 誌の Hot Country Songs で1位を獲得したことで、この路線が新作ではさらに推し進められるのでは…? という憶測もあった。

実際『Lost Highway』では『We Got It Going On』で Big & Rich と、『Till We Ain't Strangers Anymore』では LeAnn Rimes と、カントリー・ミュージックで活躍するアーティストと共演。しかし、リリースされたアルバムは幾分カントリーの要素を含んでいたが、今までの Bon Jovi らしいロックが聴けるアルバムでもあった。

『Lost Highway』は全米アルバム・チャートで初登場1位をマーク、これは Bon Jovi としては意外にも初めてのこと。欧州各国でも1位を獲得した『Lost Highway』は、世界中で約400万枚のセールスを記録し、2008年のグラミー賞で Best Pop Vocal Album にもノミネートされた。

2007年10月からは Lost Highway Tour をスタート。ツアーは2008年7月まで続き、日本公演も2008年1月から行なわれ、1月13日の東京ドーム公演に足を運んだ。アルバムと同じ『Lost Highway』で幕を開けたコンサートは新作から『(You Want To) Make A Memory』、『Whole Lot Of Leavin'』、『Any Other Day』、『We Got It Going On』、『I Love This Town』の6曲を含む全部で23曲、2時間を越えるグレイテスト・ヒット・コンサートだった。

カントリーの要素を意識した曲も多いことからこのツアーにはバイオリンやビオラを担当する Lorenza Ponce も同行し、『Any Other Day』などの曲で時折、ステージのフロントに出てきてソロを弾く姿は今までの Bon Jovi のコンサートにない光景だった。

その『Lost Highway』リリースから2年以上が経ち、11月上旬には待望の新作『The Circle』がリリースされる。雑誌のインタビューでギタリストの Richie Sambora は新作がロックンロール・バンドに戻ったとコメント。そして2010年から、この『The Circle』に伴うツアーも行なうと発言している。新作『The Circle』とそのツアーが早くも今から楽しみだ。

『Lost Highway』
Lost Highway
Summertime
(You Want To) Make A Memory
Whole Lot Of Leavin'
We Got It Going On
Any Other Day
Seat Next To You
Everybody's Broken
Till We Ain't Strangers Anymore
The Last Night
One Step Closer
I Love This Town

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