The Cars/『Panorama』 [CD]
前作『Candy-O』から約1年後の1980年にリリースされた The Cars の通算3枚目のアルバム『Panorama』。このアルバムもまた、先日ワーナーからリリースされた Original Album Seriesの5枚組ボックスに含まれていた1枚で、アルバムとして今回初めて最初から最後まで通して聴いてみた。
The Cars のアルバムでは、この『Panorama』と1987年リリースの最後のアルバム『Door To Door』以外はだいたい聴いたことがあった。『Door To Door』はその人気に陰りが見えた頃のリリースだったので、あまり話題に登らず、聴き逃してしまったが、この『Panorama』はまだ The Cars として人気があった頃のアルバムにも関わらず、まともに全曲を通して聴いたことがないアルバムだった。
『Candy-O』でニューウェーブの先端をいくようなサウンドを作っていた The Cars が、その路線を更に進めた雰囲気を持つ『Panorama』は、『Candy-O』で多用されたキーボードの音をさらに練り込み、ニューウェーブな感じを残しながらも、さらにポップな感じにした曲が多く収録されている。
そんな雰囲気は1曲目のタイトル曲『Panorama』から顕著で、この曲では前作までのアルバムで聴かれたちょっと隙間感のある曲というイメージはなく、いろいろな楽器でその隙間を埋め尽くしたような感じの曲になっている。
少々重たいイメージもある『Panorama』に続く『Touch And Go』はこのアルバムからの1stシングルにもなったが、親しみ易いサビの部分に比べ、それ以外のパートはなんとなくヒネりを加え過ぎたような感じがあり、いまいち曲全体が噛み合っていないようにも感じる。
1曲目が6分弱、2曲目も5分弱と、いささか長過ぎる感じのする2曲に続いて『Gimme Some Slack』は3分半と、先の2曲に比べると短くタイトな感じに仕上がっていて、これこそ The Cars の曲という雰囲気がある。この曲は1981年に3rdシングルとしてカットされたが、残念ながら米英双方のチャートでランクインしなかった。
『Gimme Some Slack』のような短かい曲ではポップな感じでいい曲のある『Panorama』だが、長い曲では音を必要以上にイジッているようにも思えて、それがヘンなヒネりのあるアルバムという小難しいイメージを植えつけてしまったようにも思えてしまう。
当時の LP で A面最後を飾る『Getting Through』もキーボードが過剰な感じだが、その効果を少なく抑え、曲としてのまとまりは他に比べてまだあるように感じる。
結果『Panorama』は全米チャートで前作『Candy-O』が記録した最高3位に及ばず、最高5位止まり。売上面でも前作が400万枚以上を記録したのに100万枚止まり。『Panorama』はプラチナ・ディスクを獲得し、決して商業的にも失敗というわけではないが、デビュー盤以降、着実にセールス面では下降線を辿っていた。
『Panorama』
Panorama
Touch And Go
Gimme Some Slack
Don't Tell Me No
Getting Through
Misfit Kid
Down Boys
You Wear Those Eyes
Running To You
Up And Down
The Cars のアルバムでは、この『Panorama』と1987年リリースの最後のアルバム『Door To Door』以外はだいたい聴いたことがあった。『Door To Door』はその人気に陰りが見えた頃のリリースだったので、あまり話題に登らず、聴き逃してしまったが、この『Panorama』はまだ The Cars として人気があった頃のアルバムにも関わらず、まともに全曲を通して聴いたことがないアルバムだった。
『Candy-O』でニューウェーブの先端をいくようなサウンドを作っていた The Cars が、その路線を更に進めた雰囲気を持つ『Panorama』は、『Candy-O』で多用されたキーボードの音をさらに練り込み、ニューウェーブな感じを残しながらも、さらにポップな感じにした曲が多く収録されている。
そんな雰囲気は1曲目のタイトル曲『Panorama』から顕著で、この曲では前作までのアルバムで聴かれたちょっと隙間感のある曲というイメージはなく、いろいろな楽器でその隙間を埋め尽くしたような感じの曲になっている。
少々重たいイメージもある『Panorama』に続く『Touch And Go』はこのアルバムからの1stシングルにもなったが、親しみ易いサビの部分に比べ、それ以外のパートはなんとなくヒネりを加え過ぎたような感じがあり、いまいち曲全体が噛み合っていないようにも感じる。
1曲目が6分弱、2曲目も5分弱と、いささか長過ぎる感じのする2曲に続いて『Gimme Some Slack』は3分半と、先の2曲に比べると短くタイトな感じに仕上がっていて、これこそ The Cars の曲という雰囲気がある。この曲は1981年に3rdシングルとしてカットされたが、残念ながら米英双方のチャートでランクインしなかった。
『Gimme Some Slack』のような短かい曲ではポップな感じでいい曲のある『Panorama』だが、長い曲では音を必要以上にイジッているようにも思えて、それがヘンなヒネりのあるアルバムという小難しいイメージを植えつけてしまったようにも思えてしまう。
当時の LP で A面最後を飾る『Getting Through』もキーボードが過剰な感じだが、その効果を少なく抑え、曲としてのまとまりは他に比べてまだあるように感じる。
結果『Panorama』は全米チャートで前作『Candy-O』が記録した最高3位に及ばず、最高5位止まり。売上面でも前作が400万枚以上を記録したのに100万枚止まり。『Panorama』はプラチナ・ディスクを獲得し、決して商業的にも失敗というわけではないが、デビュー盤以降、着実にセールス面では下降線を辿っていた。
『Panorama』
Panorama
Touch And Go
Gimme Some Slack
Don't Tell Me No
Getting Through
Misfit Kid
Down Boys
You Wear Those Eyes
Running To You
Up And Down
2010-03-16 19:18
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