Cheap Trick/『Cheap Trick』 [CD]
Cheap Trick の旧譜で先日紹介した『Woke Up With A Monster』より、ひょっとしたらもっと入手が難しいアルバムがこの『Cheap Trick』かもしれない。
このアルバムがリリースされた1997年から遡ること20年、1977年に Cheap Trick がリリースしたデビュー盤のタイトルもバンド名を冠した『Cheap Trick』だった。
『Woke Up With A Monster』が不発に終わった Cheap Trick は Warner Bros との契約も切られ、前作から3年のインターバルを開けてリリースしたこのアルバムはほとんど無名の Red Ant Records から発表された。しかし、このアルバムのリリース後にまもなくその Red Ant Records は倒産してしまう。
このアルバムもまたチャートでの動きは前作同様に芳しくなく、全米アルバム・チャートでは最高が99位と、Top100 を逃した前作に比べればやや良かった程度の結果。イギリスでは前作よりさらにチャート上での動きは良くなかった。
アルバムからはシングルが合計4枚カットされたが、チャートインしたのは1stシングルの『Say Goodbye』1枚のみ。それも全米チャートで最高が119位、ロック専門チャートで最高が39位という結果だった。
個々の曲をみると、これまでに得意としていたパワーポップな感じをよりハードにした曲が多くなった反面、Cheap Trick らしいメロディアスなロック・ナンバーが影を潜めてしまったアルバムでもあった。
このアルバムに収められた曲はドラムの Bun E. Carlos を除く3人が中心となって作られ、外部ライターが参加した曲はわずか3曲だけ。アルバムのプロデュースは Ian Taylor と共に Cheap Trick の名がクレジットされていた。プロデュースに Cheap Trick がクレジットされたのは意外にもこのアルバムが初だった。
1990年代は前作とこのアルバムで再び不遇な時代となってしまった Cheap Trick だが、これ以降もライブ活動は地道に続け、日本にも度々来日して健在ぶりをアピールしていた。
1998年には『At Budokan』の20周年記念で2枚組の再編集盤をリリースし、その翌年には初期のアルバムをまるごとプレイしたライブの編集盤をリリース。そして結成25周年を記念したライブ盤では Slash や Billy Corgan といった Cheap Trick を尊敬する若手との共演も果たすなど、スタジオ盤での不振を払拭するようなライブ盤を2000年前後にはリリースしている。
この『Cheap Trick』は日本盤ではボーナス曲が2曲追加され、ジャケットはデビュー盤の『Cheap Trick』と同じく4人のメンバーの白黒写真が使われていた。日本以外でリリースされた1997年版『Cheap Trick』のジャケットは Rick Nielsen の5ネックのギターと Bun E. Carlos のドラムセットが写る別の写真が使われていた。
『Cheap Trick』
Anytime
Hard To Tell
Carnival Game
Shelter
You Let A Lotta People Down
Baby No More
Yeah Yeah
Say Goodbye
Wrong All Along
Eight Miles Low
It All Comes Back To You
【bonus track】
Baby Talk
Brontosaurus
このアルバムがリリースされた1997年から遡ること20年、1977年に Cheap Trick がリリースしたデビュー盤のタイトルもバンド名を冠した『Cheap Trick』だった。
『Woke Up With A Monster』が不発に終わった Cheap Trick は Warner Bros との契約も切られ、前作から3年のインターバルを開けてリリースしたこのアルバムはほとんど無名の Red Ant Records から発表された。しかし、このアルバムのリリース後にまもなくその Red Ant Records は倒産してしまう。
このアルバムもまたチャートでの動きは前作同様に芳しくなく、全米アルバム・チャートでは最高が99位と、Top100 を逃した前作に比べればやや良かった程度の結果。イギリスでは前作よりさらにチャート上での動きは良くなかった。
アルバムからはシングルが合計4枚カットされたが、チャートインしたのは1stシングルの『Say Goodbye』1枚のみ。それも全米チャートで最高が119位、ロック専門チャートで最高が39位という結果だった。
個々の曲をみると、これまでに得意としていたパワーポップな感じをよりハードにした曲が多くなった反面、Cheap Trick らしいメロディアスなロック・ナンバーが影を潜めてしまったアルバムでもあった。
このアルバムに収められた曲はドラムの Bun E. Carlos を除く3人が中心となって作られ、外部ライターが参加した曲はわずか3曲だけ。アルバムのプロデュースは Ian Taylor と共に Cheap Trick の名がクレジットされていた。プロデュースに Cheap Trick がクレジットされたのは意外にもこのアルバムが初だった。
1990年代は前作とこのアルバムで再び不遇な時代となってしまった Cheap Trick だが、これ以降もライブ活動は地道に続け、日本にも度々来日して健在ぶりをアピールしていた。
1998年には『At Budokan』の20周年記念で2枚組の再編集盤をリリースし、その翌年には初期のアルバムをまるごとプレイしたライブの編集盤をリリース。そして結成25周年を記念したライブ盤では Slash や Billy Corgan といった Cheap Trick を尊敬する若手との共演も果たすなど、スタジオ盤での不振を払拭するようなライブ盤を2000年前後にはリリースしている。
この『Cheap Trick』は日本盤ではボーナス曲が2曲追加され、ジャケットはデビュー盤の『Cheap Trick』と同じく4人のメンバーの白黒写真が使われていた。日本以外でリリースされた1997年版『Cheap Trick』のジャケットは Rick Nielsen の5ネックのギターと Bun E. Carlos のドラムセットが写る別の写真が使われていた。
『Cheap Trick』
Anytime
Hard To Tell
Carnival Game
Shelter
You Let A Lotta People Down
Baby No More
Yeah Yeah
Say Goodbye
Wrong All Along
Eight Miles Low
It All Comes Back To You
【bonus track】
Baby Talk
Brontosaurus
タグ:Cheap Trick 1997
2010-03-20 19:19
nice!(0)
コメント(2)
トラックバック(0)▲ページトップ▲
日本盤のジャケットのほうが見栄えがしますよね、やっぱり。レヴューを書いたので他の人はどんなレヴューをしているのか回っているのですが、日本盤のジャケットを見て「こっちのほうが格好良いな」と思ってしまいました。
by Medeski (2012-05-15 10:43)
Medeskiさん、コメントありがとうございます!
このアルバムの日本盤のジャケット、いいですよね。デビュー盤と比べて、時の流れも感じます。コメントを頂いたことで久々に引っ張り出して聴きたくもなりました!
Medeskiさんのブログにも後ほどお邪魔しますね。今後ともよろしくです!!
by MCMLXV_65 (2012-05-15 12:39)