Van Halen/『OU812』 [CD]
Sammy Hagar を迎えた Van Halen が1988年にリリースした通算8枚目のアルバム『OU812』は、前作『5150』に続き全米アルバム・チャートで No.1 を記録。5週間連続 No.1 を達成した『OU812』はセールス面でこそ『5150』に及ばなかったが、それでもアメリカだけで400万枚を売り上げた。
Sammy Hagar が2代目のボーカリストに就いて2作目の『OU812』からは実に6曲がアメリカのチャートでランクイン。1stシングルの『When It's Love』は全米シングル・チャートで最高5位をマークし、ロック系の曲を対象にしたチャートでは No.1 も記録した。2ndシングルに選ばれた『Black and Blue』もロック系チャートで No.1 となり、続く『Finish What Ya Started』も同チャートで最高2位をマークした。
他にも『OU812』からは『Cabo Wabo』、『Mine All Mine』、『Feels So Good』の3曲が全米のロック専門チャートでそれぞれランクインを果たした。
アルバムのタイトル『OU812』は「Oh, you ate one too?」を記号化したもので、これは Van Halen の初代ボーカリスト David Lee Roth が1986年に発表したソロ・アルバム『Eat 'Em and Smile』に対して付けられたとも言われた。
この『OU812』に収められた10曲は David Lee Roth 在籍時の Van Halen と明らかにスタイルが違い、Sammy Hagar が加入して2作目にして、その Sammy Hagar のスタイルが Van Halen というバンドに程よく馴染んできたアルバムだった。
Eddie Van Halen の豪快なギターは David Lee Roth 時代には大いに存在感を主張していたが、この『OU812』では曲の一部としての役割に徹していた。(それでも『Source of Infection』のイントロでは以前のような Eddie らしいギター・ソロを披露している)
Michael Anthony のハイトーンな声は Sammy Hagar の声質ともよく合っていて、コーラス・ワークは以前より冴えているようにも感じられた。Eddie の兄、Alex Van Halen のドラムは相変わらずドコドコドコと鳴り響くスタイルで、これだけはあまり変化が感じられなかったが、4人としてのまとまりが『5150』より格段に進んだと思えたアルバムだった。
『5150』ではその前のアルバム『1984』から派手に登場したシンセサイザーが、ヒットしたシングルを筆頭に効果的に使われていたが、『OU812』ではそのシンセサイザーの音はすっかり影を潜め、必要最小限の使用に留まった。ギター、ベース、ドラム、そしてボーカルの4ピースを基本にして、あまり多くの味付けをしなかったアルバムでもあった。
だからといって、ライブに向かない曲が多いワケでもなく、さらに磨きがかかったボーカル・ワークもあって『OU812』はライブで映える曲が多かった。派手な印象を与える David Lee Roth 時代の曲と、ストイックな印象を与える Sammy Hagar 時代の曲は、ライブでは互いがいい相乗効果を出しているようでもあった。
この『OU812』では Sammy Hagar のスタイルが Van Halen というバンドに浸透してきたアルバムだった。そして Eddie Van Halen がいい意味で大人のプレイをしたアルバムでもあった。
OU812
Mine All Mine
When It's Love
A.F.U. (Naturally Wired)
Cabo Wabo
Source of Infection
Feels So Good
Finish What Ya Started
Black and Blue
Sucker in a 3 Piece
A Apolitical Blues
Sammy Hagar が2代目のボーカリストに就いて2作目の『OU812』からは実に6曲がアメリカのチャートでランクイン。1stシングルの『When It's Love』は全米シングル・チャートで最高5位をマークし、ロック系の曲を対象にしたチャートでは No.1 も記録した。2ndシングルに選ばれた『Black and Blue』もロック系チャートで No.1 となり、続く『Finish What Ya Started』も同チャートで最高2位をマークした。
他にも『OU812』からは『Cabo Wabo』、『Mine All Mine』、『Feels So Good』の3曲が全米のロック専門チャートでそれぞれランクインを果たした。
アルバムのタイトル『OU812』は「Oh, you ate one too?」を記号化したもので、これは Van Halen の初代ボーカリスト David Lee Roth が1986年に発表したソロ・アルバム『Eat 'Em and Smile』に対して付けられたとも言われた。
この『OU812』に収められた10曲は David Lee Roth 在籍時の Van Halen と明らかにスタイルが違い、Sammy Hagar が加入して2作目にして、その Sammy Hagar のスタイルが Van Halen というバンドに程よく馴染んできたアルバムだった。
Eddie Van Halen の豪快なギターは David Lee Roth 時代には大いに存在感を主張していたが、この『OU812』では曲の一部としての役割に徹していた。(それでも『Source of Infection』のイントロでは以前のような Eddie らしいギター・ソロを披露している)
Michael Anthony のハイトーンな声は Sammy Hagar の声質ともよく合っていて、コーラス・ワークは以前より冴えているようにも感じられた。Eddie の兄、Alex Van Halen のドラムは相変わらずドコドコドコと鳴り響くスタイルで、これだけはあまり変化が感じられなかったが、4人としてのまとまりが『5150』より格段に進んだと思えたアルバムだった。
『5150』ではその前のアルバム『1984』から派手に登場したシンセサイザーが、ヒットしたシングルを筆頭に効果的に使われていたが、『OU812』ではそのシンセサイザーの音はすっかり影を潜め、必要最小限の使用に留まった。ギター、ベース、ドラム、そしてボーカルの4ピースを基本にして、あまり多くの味付けをしなかったアルバムでもあった。
だからといって、ライブに向かない曲が多いワケでもなく、さらに磨きがかかったボーカル・ワークもあって『OU812』はライブで映える曲が多かった。派手な印象を与える David Lee Roth 時代の曲と、ストイックな印象を与える Sammy Hagar 時代の曲は、ライブでは互いがいい相乗効果を出しているようでもあった。
この『OU812』では Sammy Hagar のスタイルが Van Halen というバンドに浸透してきたアルバムだった。そして Eddie Van Halen がいい意味で大人のプレイをしたアルバムでもあった。
OU812
Mine All Mine
When It's Love
A.F.U. (Naturally Wired)
Cabo Wabo
Source of Infection
Feels So Good
Finish What Ya Started
Black and Blue
Sucker in a 3 Piece
A Apolitical Blues
2010-05-25 23:15
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