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Phil Collins/『Hello, I Must Be Going!』 [CD]

Hello-I-Must-Be-Going.jpg1982年の6月。きのう紹介した Genesis のライブ盤『Three Sides Live』がリリースされ、その同じ年の11月に Genesis のドラマー兼ボーカル Phil Collins の2枚目のソロ・アルバム『Hello, I Must Be Going!』がリリースされた。

このアルバムのリリースに先駆けて『Thru These Walls』がシングル・カットされたが、暗い雰囲気が嫌われたのか、全英チャートでは最高56位止まり。しかし、アルバムのリリース後にカットされた2枚目のシングル『You Can't Hurry Love』がソロとして初の全英 No.1 を記録すると、Phil Collins の持つイメージはガラリと変わった。

『Hello, I Must Be Going!』で唯一のカバー曲である『You Can't Hurry Love』は1966年に Motown レーベルからリリースされた The Supremes の全米 No.1 ヒット曲。ちなみに Phil Collins 版『You Can't Hurry Love』は全米チャートで最高10位を記録した。

『You Can't Hurry Love』のヒットで注目を集めた『Hello, I Must Be Going!』は、デビュー盤に続いて Phil Collins の顔がアップで使われ、タイトルとアーティスト名の他に The Beatles のデビュー・アルバムのようにシングル・カットされた曲名が表記されるという、ちょっと懐かしい雰囲気のあるジャケットだった。

アルバムは Genesis に似た雰囲気を持つ『I Don't Care Anymore』で始まる。2曲目の『I Cannot Believe It's True』は Earth, Wind & Fire の ホーン・セクションで有名な Phenix Horns が派手に活躍する曲で、1曲目とはガラリと雰囲気の変わるポップな曲だ。

3曲目の『Like China』は Genesis のライブでギターやベースを担当する Daryl Stuermer が奏でるカッティングがとても耳に残る曲。その Daryl Stuermer と Phil Collins のふたりだけで作られた『Do You Know, Do You Care?』では、再び Genesis に似た重い雰囲気が漂う。

『You Can't Hurry Love』を挟んで LP 時代のB面トップを飾る『It Don't Matter To Me』では再び Phenix Horns が前面にフューチャーされ、これも Phil Collins の新しいイメージを作るのに貢献。

このアルバムでは珍しい Phil Collins のピアノをメインに据えたバラードの『Don't Let Him Steal Your Heart Away』では、やはり、このアルバムで2曲にしか使われていないストリングも披露。

アルバムの終盤『The West Side』では Phenix Horns が三度登場。Phenix Horns の Don Myrick によるとても綺麗なサックス・ソロも聴けるこの曲は Phil Collins のソロ・ライブでも各自のソロ・パートが映える曲になっていった。

そして『Hello, I Must Be Going!』の最後は Phil Collins の弾くピアノとストリングだけによる『Why Can't It Wait 'Til Morning』で静かに幕を下ろす。

ソロ・デビュー盤の『Face Value』よりポップさが前面に押し出された『Hello, I Must Be Going!』で Phil Collins はソロとしての地盤を固め、このアルバムの成功が続く3作目のアルバム『No Jacket Required』の制作に確実に反映されていった。

Hello, I Must Be Going!
I Don't Care Anymore
I Cannot Believe It's True
Like China
Do You Know, Do You Care?
You Can't Hurry Love
It Don't Matter To Me
Thru These Walls
Don't Let Him Steal Your Heart Away
The West Side
Why Can't It Wait 'Til Morning

タグ:Phil Collins 1982


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