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U2/『Popmart Live From Mexico City』 [DVD]

Pop-Mart.jpg360度に見渡せる巨大なステージ・セットを用いた U2 のワールド・ツアーを収めた DVD がリリーされているが、メンバーの意気込みや会場の盛り上がりでは、この1998年にリリースされた Popmart Tour のメキシコ公演を収録した『Popmart Live From Mexico City』の DVD が格上だろう。

この Popmart Tour は1979年の M の世界的ヒット曲『Pop Muzik』が流れる中、U2 の4人のメンバーが観客の間を通ってステージに登場。続いて当時の最新作『Pop』から『Mofo』がプレイされ、会場の雰囲気は一気にヒートアップする。

さらに続く曲は一気に過去へ遡り、デビュー盤『Boy』からの2ndシングル『I Will Follow』をプレイ。始めの2曲で最新作とデビュー盤から1曲ずつをプレイと、ここまでの U2 のアルバムから何がプレイされるのか全く読めないステージは、続いて再び最新作『Pop』から『Gone』がプレイされる。

U2 の持つ曲のレパートリーの広さは、ここまでの3曲だけでも十分実感できたが、それ以上に驚かされたのが、この Popmart Tour 用に作られた巨大なステージ・セットだった。

ステージは中央にこれまた巨大なアーチがあり、その後ろには、ほぼステージ全部を覆い尽くす幅も高さも巨大なスクリーンがセットされ、そこに曲に合わせたアニメーションや、プレイするメンバーの姿が絶え間なく映し出された。

当時、このツアーが始まった頃、海外のツアーの様子が音楽雑誌で紹介され、その巨大さを表す多くの言葉が使われたが、このツアーが日本に上陸して東京ドームでそのステージを見たときは、最初のわずか数曲で、それまでに見たこともない驚きのステージを、まざまざと見せつけられた。

普通、スタジアム級のライブではステージ上に映像を映しだすスクリーンがあり、それとは別に照明装置がセッティングされている。しかし、この Popmart Tour ではステージ後ろにセットされた巨大なスクリーンに映し出される様々な映像が会場の中を多くの色に染めて照明装置の代わりとなり、時には会場全体を昼間のように明るくもした。

U2 なりに考えたスタジアム級の会場でのライブ・ステージのあるべき姿を、このツアーでは披露してくれたが、その模様がこの『Popmart Live From Mexico City』には余す所なく収められている。

この当時の U2 は『Achtung Baby』から続くデジタル3部作の頃だったが、ステージ上では先に挙げたデビュー当時の曲を含め、初期の代表曲『New Year's Day』や『Sunday Bloody Sunday』、『Pride (In The Name Of Love)』もプレイされた。

そしてアメリカで大ヒットしたアルバム『The Joshua Tree』からも『I Still Haven't Found What I'm Looking For』や『With Or Without You』もプレイされ、このライブのアンコール前には新作『Pop』に収録されたバラード『Please』から『Where The Streets Have No Name』がプレイされ、この2曲の流れはこのライブの最大の見せどころでもあった。

『Where The Streets Have No Name』が終わりメンバーが去ったステージでは、アンコールを待つ会場に『Lemon』の BGM に合わせて巨大なスクリーンに様々なアニメーションが映し出され、この間も一時も目が離せない時間が続く。

『Lemon』の BGM が終りに近づくにつれ、ステージの右端に置かれたこれまた巨大な銀色のレモンの模型がゆっくりとステージ中央に動き出すと、まだ U2 のメンバーが誰もいないのに会場は大きな歓声が沸き起こる。

そして、この巨大なレモンが上下に開き衣装も変えた4人が登場して今までの U2 とガラリと雰囲気を変えた『Discothèque』がプレイされ、Popmart Tour のアンコールはスタートする。

このアンコールでも『With Or Without You』、映画『Batman Forever』に提供した『Hold Me, Thrill Me, Kiss Me, Kill Me』、『Mysterious Ways』とヒット曲を連発。最後は『Achtung Baby』からの『One』でライブはエンディングを迎える。

この『Popmart Live From Mexico City』は1998年当時はビデオテープでリリースされ、その後、2007年に2枚組の DVD として再リリースされた。巨大なステージを思わせるメタリックなキラキラ輝くパッケージに収められたブックレットは開くと The Edge が飛び出すギミックもあった。

2枚目の DVD には別会場でのステージや、舞台裏の模様、スクリーンセーバーや壁紙などが収められていた。

U2 は『Under a Blood Red Sky』以外に CD ではフル収録のライブ盤がなく、映像を伴ったかたちでのライブ盤が多い。最新作の『U2 360° at the Rose Bowl』もステージ構成は面白いが、4人のメンバーのステージ上での意気込みや、会場に詰めかけたファンの盛り上がりでは、この『Popmart Live From Mexico City』か、1994年にリリースされた『Zoo TV Live From Sydney』のいずれかがお勧めだろう。

Popmart Live From Mexico City
Pop Muzik
Mofo
I Will Follow
Gone
Even Better Than The Real Thing
Last Night On Earth
Until The End Of The World
New Year's Day
Pride (In The Name Of Love)
I Still Haven't Found What I'm Looking For
All I Want Is You
Desire
Staring At The Sun
Sunday Bloody Sunday
Bullet The Blue Sky
Please
Where The Streets Have No Name
Lemon (Perfecto Mix)
Discothèque
If You Wear That Velvet Dress
With Or Without You
Hold Me, Thrill Me, Kiss Me, Kill Me
Mysterious Ways
One
Wake Up Dead Man

タグ:ライブ盤 1998 U2


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