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Genesis/『Duke』 [CD]

Duke.jpgGenesis が1980年代に入って最初にリリースしたアルバム『Duke』は、3人体制の Genesis として『...And Then There Were Three...』に続く2枚目のアルバムだった。

この頃の Genesis のメンバーは Tony Banks と Mike Rutherford が初のソロ・アルバムをリリースした後で、Phil Collins は最初の結婚が破綻の危機にあった頃だった。Phil は Genesis の活動がなかった間に多くの曲を書き、それらはソロ・アルバム用にと考えられていた。

ふたりに遅れて Phil のソロ・アルバム『Face Value』は『Duke』のリリースから約1年後にリリースされたが、その中には『Duke』に収められていた『Behind The Lines』が取り上げられていた。

『Duke』のレコーディングはスウェーデン出身のグループ ABBA のメンバーである Björn Ulvaeus と Benny Andersson がストックホルムに建てた Polar Studios で行われた。このスタジオは Tony Banks と Mike Rutherford の初ソロ・アルバム、『A Curious Feeling』と『Smallcreep's Day』のレコーディングにも使われていた。

1976年の『A Trick Of The Tail』以来、David Hentschel とアルバムを共同プロデュースしてきた Genesis だったが、その関係はこの『Duke』で最後となった。David Hentschel は Genesis のアルバムには珍しいバック・ボーカルとして『Man Of Our Times』にも参加していた。

『Duke』からは『Turn It On Again』が1stシングルに選ばれて全英チャートで最高8位を記録、『Follow You Follow Me』に続く Genesis として2枚目の Top10 シングルになった。2ndシングルには Genesis の曲で初めてドラム・マシーンが使われた『Duchess』が選ばれたが、全英チャートで最高46位止まりだった。

3枚目のシングルには Phil が『Duke』に提供した2曲の内の1曲、『Misunderstanding』がカットされ全米チャートで最高14位まで上昇した(全英チャートでは最高42位)。Phil が『Duke』に提供したもう1曲は『Please Don't Ask』だが、この2曲は当時結婚生活が危機状態にあった Phil の心境と重ね合わせたようなタイトルだった。

『Duke』は Genesis のアルバムとして初めて全英チャートで No.1 を記録し、プラティナ・ディスクも獲得。全米チャートでも Genesis のそれまでのアルバムの記録を更新する最高11位を記録した。

『Duke』の聴きどころはアルバムのトップ『Behind The Lines』からの3曲と、ラストを締め括る『Duke's Travels』と『Duke's End』の5曲で、ここではまだ Genesis のプログレッシブ・ロックな要素があり、メンバー3人の緊張感あるプレイが聴ける。

この5曲に加えて、1stシングルの『Turn It On Again』を含めた6曲は『Duke』のリリース後に行われた1980年のツアーで『The Duke Suite』という1つのセットになってプレイもされた。

Duke
Behind The Lines
Duchess
Guide Vocal
Man Of Our Times
Misunderstanding
Heathaze
Turn It On Again
Alone Tonight
Cul-de-sac
Please Don't Ask
Duke's Travels
Duke's End

タグ:GENESIS 1980


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