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Steely Dan/『Aja』 [CD]

Aja.jpgSteely Dan が1977年の秋にリリースした通算6枚目のスタジオ・アルバム『Aja』。その録音の手法や、このアルバムに収められた7曲については既に多くのところで語り尽くされている。LP でリリースされた当時はA面に3曲、B面に4曲が配され、トータルで40分の『Aja』は本当に名盤と呼ばれるにふさわしいアルバムだ。

各曲に参加したミュージシャンの名前の数々は今ではネットで調べれば簡単に詳細なデータを知ることができる。だから、ここではそれには触れない。

今なぜこの『Aja』をまた聴いてみたかというと、何気なくネット上でこのアルバムの話題に触れ、いろいろなサイトやブログを巡っているうちに『Aja』に収められた曲の歌詞を改めて検証しているサイトに行き着いたからだった。

そのサイトでは日本盤に付属の日本語訳の内容に疑問を感じ、独自にこのアルバムに収められた曲の歌詞を紐解いていた。

『Aja』に収められた7曲は全て Walter Becker と Donald Fagen のふたりが書き上げ、そこに多くのゲスト・ミュージシャンを招いて曲というかたちに仕上げている。一つ一つの曲のクオリティはリリース当時からとても高いことが有名で、1977年の Grammy 賞では Best Engineered Recording の栄誉も受けた。

以降、音楽を聴く方法がレコードから CD に変わったときも様々な手法で高音質盤が作られると、そのカタログにこの『Aja』の名前が必ずあった。レコードから CD という媒体に変わっても、その音のクオリティの高さから『Aja』は一種のスタンダード的な存在だった。

だが、この『Aja』に収められた7曲の歌詞については英語でも理解することが難しいと言われ、それを日本語に訳した内容も理解に難しい内容だった。

いつしか『Aja』はその優れた音質で有名な盤になり、その曲に描かれた歌詞の内容は難しいモノという考えが定着してしまった。そんな考えのもと、辿り着いたあるサイトに記してあった『Black Cow』やタイトル曲の『Aja』、『Deacon Blues』の日本語訳の内容はとても新鮮だった。

特にタイトル曲の『Aja』の訳は大いに興味を引かれ、CD に付属の日本語訳では全く原曲の持つイメージが伝えられていないとも思えた。この新しい日本語訳を見ながら『Aja』を改めて聴くと、2番目と3番目の歌詞の間にあるドラムの音や、3番の歌詞の後に続く激しいドラムの意味も分かるような気がした。

続く『Deacon Blues』の日本語訳も目からウロコの内容だった。CD 付属の対訳ではタイトルの『Deacon Blues』を英語のまま日本語訳にあてはめていたが、これでは何の意味を成さない。『Deacon Blues』を"敗者を表す言葉"と訳してこそ、『Deacon Blues』の歌詞に歌われた世界や、この曲で特徴のあるサックスの音にも意味があると、そのサイトにはあった。

ある夜、偶然見つけたサイトのおかげで『Aja』を久しぶりに何度も繰り返して聴いてみた。すると Donald Fagen のボーカルが今まで以上に染み入り、緻密に組み上げられた曲以上に、『Aja』というアルバムに収められた曲の持つ意味に改めて心を動かされた。そして、こういう対訳であれば新たに対価を払ってもいいとさえ思えた。

Aja
Black Cow
Aja
Deacon Blues
Peg
Home At Last
I Got The News
Josie

タグ:Steely Dan 1977


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