John Lennon/『Live in New York City』 [CD]
この10月、John Lennon の過去のアルバムが一斉にリイシューされたが、今回はその中の1つにも興味を引かれなかった。
この一連の John のリイシューに時期を合わせたかのように The Beateles の赤盤と青盤と呼ばれる2枚のベスト盤がリイシューされたが、「なぜこの時期に赤盤と青盤?」という疑問がある中、John の一連のリイシューよりこの赤盤と青盤が売れるという皮肉な状態になっている。
そんな中、John の全曲解説が書かれた一冊の本を読みながら聴いてみたいと思ったアルバムが、この1972年8月30日にニューヨークの Madison Square Garden で行われたコンサートを収めた『Live in New York City』だ。同コンサートからこのアルバムに収められたのは11曲で、収録時間も40分ちょっとの長さしかない。
このコンサートは当時のニューヨーク市長が提唱した慈善運動 One To One の一環として行われたコンサートで、出演者は John の他に Stevie Wonder や Roberta Flack らがいた。
1972年当時、John は2月にアメリカでの滞在ビザが切れ、過去にイギリスでのマリファナ不法所持が有罪となったことから滞在ビザの延長が認められず、3月には国外退去処分を受けていた。これを不服とした John は当時のニューヨーク市長に直訴したり、10月にはプライバシー侵害を理由にアメリカ政府を相手に訴訟を起こすなど、政治的な行動がドロ沼の様相を呈していた。
そんな中に行われたこのニューヨークでのコンサートは慈善活動の一環という意味からギャラもなく、この活動に John は寄付も行った。
『Live in New York City』は会場の観客による『Power To The People』の合唱から始まり、コンサートが行われた場所をタイトルに含む『New York City』へと続く。
このコンサートが行われた頃、John のアルバムは『Plastic Ono Band』、『Imagine』、『Some Time in New York City』の3枚がリリースされ、この3枚のアルバムからは6曲がプレイされている。他にはシングルとしてリリースされた『Cold Turkey』や『Instant Karma! (We All Shine On)』もセットリストに加わっている。
既に3枚のスタジオ・アルバムがあることから、もっとソロ時代の曲を聴きたいと思う中、The Beateles 時代の『Come Together』や、Elvis Presley のヒット曲として有名な『Hound Dog』という2曲のカバーもこのライブではプレイしている。
曲数が少ない中、アルバムの最後に収められた『Give Peace A Chance』が完奏されたバージョンではなく、わずか1分の短いバージョンという編集になっているのは残念な点だ。
この Madison Square Garden でのライブは8月30日の昼と夜に2回行われているが、このライブ盤に収められた11曲はそのどちらなのかがハッキリしていない。1998年に『John Lennon Anthology』という4枚組のボックスがリリースされたが、その中にはこのコンサートから『Woman Is The Nigger Of The World』と『It's So Hard』、『Come Together』の3曲が収められ、この3曲は全て昼の部からで『Live in New York City』にあるバージョンとは別テイクだった。
ということは、不完全ながらもその両方のバージョンが全て存在することも考えられる。レーベルの EMI には生誕70周年などの折りにふれて過去のカタログをリリースするなら、このような貴重な音源をしっかり復刻してほしいところだ。
Live in New York City
New York City ▼
It's So Hard ★
Woman Is The Nigger Of The World ▼
Well, Well, Well ※
Instant Karma! (We All Shine On)
Mother ※
Come Together
Imagine ★
Cold Turkey
Hound Dog
Give Peace A Chance
※:『Plastic Ono Band』に収録
★:『Imagine』に収録
▼:『Some Time in New York City』に収録
この一連の John のリイシューに時期を合わせたかのように The Beateles の赤盤と青盤と呼ばれる2枚のベスト盤がリイシューされたが、「なぜこの時期に赤盤と青盤?」という疑問がある中、John の一連のリイシューよりこの赤盤と青盤が売れるという皮肉な状態になっている。
そんな中、John の全曲解説が書かれた一冊の本を読みながら聴いてみたいと思ったアルバムが、この1972年8月30日にニューヨークの Madison Square Garden で行われたコンサートを収めた『Live in New York City』だ。同コンサートからこのアルバムに収められたのは11曲で、収録時間も40分ちょっとの長さしかない。
このコンサートは当時のニューヨーク市長が提唱した慈善運動 One To One の一環として行われたコンサートで、出演者は John の他に Stevie Wonder や Roberta Flack らがいた。
1972年当時、John は2月にアメリカでの滞在ビザが切れ、過去にイギリスでのマリファナ不法所持が有罪となったことから滞在ビザの延長が認められず、3月には国外退去処分を受けていた。これを不服とした John は当時のニューヨーク市長に直訴したり、10月にはプライバシー侵害を理由にアメリカ政府を相手に訴訟を起こすなど、政治的な行動がドロ沼の様相を呈していた。
そんな中に行われたこのニューヨークでのコンサートは慈善活動の一環という意味からギャラもなく、この活動に John は寄付も行った。
『Live in New York City』は会場の観客による『Power To The People』の合唱から始まり、コンサートが行われた場所をタイトルに含む『New York City』へと続く。
このコンサートが行われた頃、John のアルバムは『Plastic Ono Band』、『Imagine』、『Some Time in New York City』の3枚がリリースされ、この3枚のアルバムからは6曲がプレイされている。他にはシングルとしてリリースされた『Cold Turkey』や『Instant Karma! (We All Shine On)』もセットリストに加わっている。
既に3枚のスタジオ・アルバムがあることから、もっとソロ時代の曲を聴きたいと思う中、The Beateles 時代の『Come Together』や、Elvis Presley のヒット曲として有名な『Hound Dog』という2曲のカバーもこのライブではプレイしている。
曲数が少ない中、アルバムの最後に収められた『Give Peace A Chance』が完奏されたバージョンではなく、わずか1分の短いバージョンという編集になっているのは残念な点だ。
この Madison Square Garden でのライブは8月30日の昼と夜に2回行われているが、このライブ盤に収められた11曲はそのどちらなのかがハッキリしていない。1998年に『John Lennon Anthology』という4枚組のボックスがリリースされたが、その中にはこのコンサートから『Woman Is The Nigger Of The World』と『It's So Hard』、『Come Together』の3曲が収められ、この3曲は全て昼の部からで『Live in New York City』にあるバージョンとは別テイクだった。
ということは、不完全ながらもその両方のバージョンが全て存在することも考えられる。レーベルの EMI には生誕70周年などの折りにふれて過去のカタログをリリースするなら、このような貴重な音源をしっかり復刻してほしいところだ。
Live in New York City
New York City ▼
It's So Hard ★
Woman Is The Nigger Of The World ▼
Well, Well, Well ※
Instant Karma! (We All Shine On)
Mother ※
Come Together
Imagine ★
Cold Turkey
Hound Dog
Give Peace A Chance
※:『Plastic Ono Band』に収録
★:『Imagine』に収録
▼:『Some Time in New York City』に収録
2010-10-27 20:15
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