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The Rolling Stones/『A Bigger Bang』 [CD]

A-Bigger-Bang.jpg2011年に活動再開か?! と、期待が持たれている The Rolling Stones だが、現時点での最新作がこの2005年にリリースされた『A Bigger Bang』で、このアルバムは1997年の『Bridges To Babylon』から実に8年ぶりのスタジオ・アルバムだった

『A Bigger Bang』は LP でもリリースされ、全16曲は2枚に収められ、それぞれの面に4曲ずつが収録されていた。『A Bigger Bang』のプロデュースは1994年の『Voodoo Lounge』以来、お馴染みの Don Was と The Glimmer Twins が務めていた。

久しぶりの新作からは『Rough Justice』と『Streets Of Love』のカップリングが1stシングルになり、全英チャートで最高15位を記録。以降『Oh No, Not You Again』や『Rain Fall Down』、『Biggest Mistake』がこの新作からシングルに選ばれた。

『A Bigger Bang』のトップを飾ったのは1stシングルにも選ばれた『Rough Justice』。やや、くぐもったサウンドに感じたこの曲は2000年代の The Rolling Stones を象徴する曲になると思えた。(実際、2000年最初の10年でリリースしたアルバムはこの1枚だけになってしまった…)

『A Bigger Bang』の前半には The Rolling Stones らしいロックンロールな『Let Me Down Slow』や、Mick Jagger のねっとりとしたボーカルが特徴の『It Won't Take Long』があり、『Rough Justice』と『Let Me Down Slow』では Ronnie Wood の得意なスライド・ギターも聴けた。

Mick がブルースたっぷりのハーモニカを吹く『Back Of My Hand』では、その Mick が自らスライド・ギターも弾き、ミッド・テンポでルーズな感じの『She Saw Me Coming』では Ronnie と Keith Richards というふたりのギタリストの対比が面白い曲でもあった。

『A Bigger Bang』の前半は Mick のファルセットが聴けるカントリー・タッチな『Biggest Mistake』もあり、The Rolling Stones らしい雰囲気の曲がたくさんあった。

『A Bigger Bang』の後半、LP でいうと2枚目のトップは Keith がボーカルの『This Place Is Empty』で始まる。今までのアルバムで Keith の歌う曲は必ずしも目立つ場所になかったが、この『This Place Is Empty』の置かれた場所は少々意表をつく場所だった。

そして、従来ならアルバムのトップに配されておかしくのない『Oh No, Not You Again』へと続き、この曲は最初の印象があまり良くない曲だった。しかし、数多くのライブでプレイされ、それらを聴くうちにどんどん曲の持つ印象が変わっていった。

『A Bigger Bang』の LP でD面に収められた曲には、なかなかいい曲が揃っていた。リリース当時のアメリカ政権を扱った『Sweet Neo Con』だけは今ひとつだったが、『Look What The Cat Dragged In』と『Driving Too Fast』の2曲は『A Bigger Bang』の隠れた名曲で、『Driving Too Fast』で聴けるふたりのギタリストのバトルのようなプレイもお気に入りだった。

そして『A Bigger Bang』の最後は Keith がボーカルの『Infamy』だが、この曲でのハーモニカはおそらく Mick だろう。ライブで Keith の曲が始まると Mick はステージからいなくなってしまうが、『Infamy』で Mick が Keith の後ろでハーモニカを吹く様子もぜひ観たかったところだ。

8年ぶりのスタジオ・アルバム『A Bigger Bang』では多くの新曲が聴けたが、途中でややダレる感じもあった。しかし、終盤にかけていい曲が多くあり、全体的には十分及第点となるアルバムだった。今年リリース予定の新作にも『A Bigger Bang』と同じくらい、いや、それを超える内容を期待したいが、噂されるように今年中に新作を聴くことができるだろうか?

最新のニュースでは『Steel Wheels』を最後に脱退した Bill Wyman が The Rolling Stones と一緒にスタジオに入っているとも報じられている。1985年に亡くなった Ian Stewart のトリビュート・アルバムへ提供する曲のためと噂されているが、このレコーディングも『A Bigger Bang』以来の新作へ繋がるのか、注目を集めそうだ。

A-Bigger-Bang.jpgA Bigger Bang A Bigger Bang (2009 Remastered Version) - The Rolling Stones
Rough Justice
Let Me Down Slow
It Won't Take Long
Rain Fall Down
Streets Of Love
Back Of My Hand
She Saw Me Coming
Biggest Mistake
This Place Is Empty
Oh No, Not You Again
Dangerous Beauty
Laugh, I Nearly Died
Sweet Neo Con
Look What The Cat Dragged In
Driving Too Fast
Infamy


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コメント 2

ryo

ビル・ワイマンがまたストーンズに入るかもしれないんですか!?
うわぁ、夢が広がります・・・。
ストーンズの新譜が聴きたいのは勿論、ビルのいぶし銀なベースが加われば、何回目かの全盛期かもしれませんね♪
by ryo (2011-01-06 23:06) 

MCMLXV_65

ryoさん、こんばんはー。Bill Wymanの参加はIan Stewartのトリビュート・アルバムへの曲作りのためだけかもしれません。でも、1曲だけでも(もちろんもっと多くても…)今年出ると噂される新作に参加してくれるといいですねぇ! 正式なベースを置いていない現在のRolling Stonesですから、曲の雰囲気によっては可能性があるかもしれませんね!!
by MCMLXV_65 (2011-01-06 23:59) 

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