TOTO/『Live In Amsterdam』 [CD]
この TOTO が2003年にリリースしたライブ盤はジャケットにある TOTO のロゴからも想像がつくように前年にリリースされた『Through The Looking Glass』に伴うツアーからオランダのアムステルダム公演の模様が収められている。
TOTO のライブ盤はこれ以外に数枚が公式にリリースされているが、収録曲の点や臨場感も含めて、この『Live In Amsterdam』が最も聴きごたえがあるライブ盤だと思う。この時のツアーは TOTO が結成されてから25周年を記念したツアーでもあって、この時点での最新作『Through The Looking Glass』からの曲以上に、初期のヒット曲が多く網羅されていた。
このツアーは当時、日本公演も行われたので記憶にある方も多いかもしれない。序盤はデビューから1980年代序盤にかけての初期のアルバムからメドレー形式で4曲がプレイされ、その中にはインストルメンタルの『Child's Anthem』や3枚目のアルバム『Turn Back』からのヒット曲『Goodbye Elenore』もプレイされ、詰めかけたファンのボルテージは最初からピークに達する。
最初のメドレーが終わった後に Steve Lukather の MC を挟みプレイされるのも『Turn Back』からの『Gift With A Golden Gun』で、ここでは久々に TOTO に復帰を果たした Bobby Kimball のボーカルもたっぷり聴ける。そしてこの『Gift With A Golden Gun』では『Turn Back』というアルバムで前面にフューチャーされた Steve Lukather のソロ・パートもしっかり披露されている。
この後に『Through The Looking Glass』に収められた2曲のカバーが続く。新作からの2曲は芸達者な TOTO のメンバーによる素晴らしいカバーになっているが、惜しいことにこの2曲は記念すべきライブの中心に据えられる曲ではなかった。
そして中盤に早くも TOTO 唯一の全米 No.1 曲『Africa』が登場。この曲からは再びメドレー形式で曲がプレイされ、David Paich のキーボード・ソロを挟んで映画『Dune』のインストルメンタル、6枚目のアルバム『Fahrenheit』の最後を飾った『Don't Stop Me Now』へと続く。
なお『Africa』以降の3曲は日本盤の『Live In Amsterdam』だけに収録されたボーナス曲で、インターナショナル盤ではここがザックリとカットされてしまっている。中盤のハイライトとも言える箇所だけに、ここはぜひ日本盤でじっくりと聴いて欲しいところだ。
グラミー賞に輝いた『IV』の隠れた名曲『Waiting For Your Love』から再びヒット・メドレーが始まり、ここでは Fergie Frederiksen がボーカルの『Isolation』から『Lion』がプレイされたり、2枚目のアルバムのタイトル曲『Hydra』や再び『Turn Back』からの曲『English Eyes』も取り上げられている。それらに混じってデビュー盤からの『Georgy Porgy』もプレイされるが、この曲は完奏バージョンを聴きたかった。
『Fahrenheit』のトップを飾った『Till The End』でライブ盤の1枚目は終わり、2枚目は大ヒットしたアルバム『IV』からの曲が続く。バラードの『I Won't Hold You Back』、グラミー受賞の『Rosanna』、そして Steve Lukather のギター・ワークが冴える『Afraid Of Love』と続く流れでライブは一気に終盤にかけて加速していく。
過去のライブでアンコールの最後によくプレイされた『Hold The Line』に続き、このライブのメンバー紹介を行い、『Through The Looking Glass』に収められた The Temptations のカバー『I Can't Get Next To You』をプレイ。この曲も日本盤だけに収められたボーナス曲だ。
そしてインターナショナル盤は7枚目のアルバム『The Seventh One』の最後を飾った『Home Of The Brave』が約8分に及ぶプレイで閉じられるが、実際のライブは更にこの後に『Hydra』に収録された『White Sister』があり、日本盤にはこの曲もしっかりと収録されている。
この2曲は個人的に TOTO の初期と中期を代表する名曲だと思う。この2曲では David Paich と Bobby Kimball というふたりのボーカルの魅力も大いに発揮され、『White Sister』がないインターナショナル盤はこのライブの本当の魅力を伝えきれていないだろう。
現在、この『Live In Amsterdam』は CD では残念ながら国内盤は入手し難い状況にあるが、映像盤は Blu-ray 盤がリイシューされて日本盤 CD だけにあった曲も全て聴けるようだ。
この当時のライブでは現在闘病中の Mike Porcaro も健在だし、ツアー活動から引退してしまった David Paich の姿もある。初期の曲では Bobby Kimball のボーカルがフィットしているし、Steve Lukather のひとりだけのバンドという雰囲気はそれほど感じられない。もちろん Simon Phillips のドラムも見事だ。
今年の5月には Mike Porcaro の闘病支援の目的で再び集結した TOTO のライブが日本でも見られるが、この25周年記念のライブと同等か、それ以上のグレイテスト・ヒッツ・ライブになることを期待したい。
Live In Amsterdam
【Disc 1】
Girl Goodbye
Goodbye Elenore
Child's Anthem
I'll Supply The Love
Gift With A Golden Gun
While My Guitar Gently Weeps
Bodhisattva
Africa
David Paich Solo ※
Dune ※
Don't Stop Me Now ※
Waiting For Your Love
Georgy Porgy
Lion
Hydra
English Eyes
Till The End
【Disc 2】
I Won't Hold You Back
Rosanna
Afraid Of Love
Hold The Line
Band Introductions ※
I Can't Get Next To You ※
Home Of The Brave
White Sister ※
※:日本盤ボーナス・トラック
TOTO のライブ盤はこれ以外に数枚が公式にリリースされているが、収録曲の点や臨場感も含めて、この『Live In Amsterdam』が最も聴きごたえがあるライブ盤だと思う。この時のツアーは TOTO が結成されてから25周年を記念したツアーでもあって、この時点での最新作『Through The Looking Glass』からの曲以上に、初期のヒット曲が多く網羅されていた。
このツアーは当時、日本公演も行われたので記憶にある方も多いかもしれない。序盤はデビューから1980年代序盤にかけての初期のアルバムからメドレー形式で4曲がプレイされ、その中にはインストルメンタルの『Child's Anthem』や3枚目のアルバム『Turn Back』からのヒット曲『Goodbye Elenore』もプレイされ、詰めかけたファンのボルテージは最初からピークに達する。
最初のメドレーが終わった後に Steve Lukather の MC を挟みプレイされるのも『Turn Back』からの『Gift With A Golden Gun』で、ここでは久々に TOTO に復帰を果たした Bobby Kimball のボーカルもたっぷり聴ける。そしてこの『Gift With A Golden Gun』では『Turn Back』というアルバムで前面にフューチャーされた Steve Lukather のソロ・パートもしっかり披露されている。
この後に『Through The Looking Glass』に収められた2曲のカバーが続く。新作からの2曲は芸達者な TOTO のメンバーによる素晴らしいカバーになっているが、惜しいことにこの2曲は記念すべきライブの中心に据えられる曲ではなかった。
そして中盤に早くも TOTO 唯一の全米 No.1 曲『Africa』が登場。この曲からは再びメドレー形式で曲がプレイされ、David Paich のキーボード・ソロを挟んで映画『Dune』のインストルメンタル、6枚目のアルバム『Fahrenheit』の最後を飾った『Don't Stop Me Now』へと続く。
なお『Africa』以降の3曲は日本盤の『Live In Amsterdam』だけに収録されたボーナス曲で、インターナショナル盤ではここがザックリとカットされてしまっている。中盤のハイライトとも言える箇所だけに、ここはぜひ日本盤でじっくりと聴いて欲しいところだ。
グラミー賞に輝いた『IV』の隠れた名曲『Waiting For Your Love』から再びヒット・メドレーが始まり、ここでは Fergie Frederiksen がボーカルの『Isolation』から『Lion』がプレイされたり、2枚目のアルバムのタイトル曲『Hydra』や再び『Turn Back』からの曲『English Eyes』も取り上げられている。それらに混じってデビュー盤からの『Georgy Porgy』もプレイされるが、この曲は完奏バージョンを聴きたかった。
『Fahrenheit』のトップを飾った『Till The End』でライブ盤の1枚目は終わり、2枚目は大ヒットしたアルバム『IV』からの曲が続く。バラードの『I Won't Hold You Back』、グラミー受賞の『Rosanna』、そして Steve Lukather のギター・ワークが冴える『Afraid Of Love』と続く流れでライブは一気に終盤にかけて加速していく。
過去のライブでアンコールの最後によくプレイされた『Hold The Line』に続き、このライブのメンバー紹介を行い、『Through The Looking Glass』に収められた The Temptations のカバー『I Can't Get Next To You』をプレイ。この曲も日本盤だけに収められたボーナス曲だ。
そしてインターナショナル盤は7枚目のアルバム『The Seventh One』の最後を飾った『Home Of The Brave』が約8分に及ぶプレイで閉じられるが、実際のライブは更にこの後に『Hydra』に収録された『White Sister』があり、日本盤にはこの曲もしっかりと収録されている。
この2曲は個人的に TOTO の初期と中期を代表する名曲だと思う。この2曲では David Paich と Bobby Kimball というふたりのボーカルの魅力も大いに発揮され、『White Sister』がないインターナショナル盤はこのライブの本当の魅力を伝えきれていないだろう。
現在、この『Live In Amsterdam』は CD では残念ながら国内盤は入手し難い状況にあるが、映像盤は Blu-ray 盤がリイシューされて日本盤 CD だけにあった曲も全て聴けるようだ。
この当時のライブでは現在闘病中の Mike Porcaro も健在だし、ツアー活動から引退してしまった David Paich の姿もある。初期の曲では Bobby Kimball のボーカルがフィットしているし、Steve Lukather のひとりだけのバンドという雰囲気はそれほど感じられない。もちろん Simon Phillips のドラムも見事だ。
今年の5月には Mike Porcaro の闘病支援の目的で再び集結した TOTO のライブが日本でも見られるが、この25周年記念のライブと同等か、それ以上のグレイテスト・ヒッツ・ライブになることを期待したい。
Live In Amsterdam
【Disc 1】
Girl Goodbye
Goodbye Elenore
Child's Anthem
I'll Supply The Love
Gift With A Golden Gun
While My Guitar Gently Weeps
Bodhisattva
Africa
David Paich Solo ※
Dune ※
Don't Stop Me Now ※
Waiting For Your Love
Georgy Porgy
Lion
Hydra
English Eyes
Till The End
【Disc 2】
I Won't Hold You Back
Rosanna
Afraid Of Love
Hold The Line
Band Introductions ※
I Can't Get Next To You ※
Home Of The Brave
White Sister ※
※:日本盤ボーナス・トラック
2011-01-22 14:50
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コメント(4)
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アムステルダムのDVDはしょっちゅう見てます^^)
by rtfk (2011-01-22 15:44)
rtfkさんもTOTOお好きなんですね! 私もこのDVDは持っています。このときのライブは初期4枚のアルバムからの曲が半分以上あるので、この頃のTOTOが好きなファンにはたまりませんね!! ^^
by MCMLXV_65 (2011-01-22 16:14)
私も、このDVDを持っており、お気に入りですね!
ただ、欲を言えば初期のナンバーは、メドレーではなくフルコーラスで聴きたかったです。
by seawind335 (2011-01-22 22:50)
seawind335さん、お久しぶりです。このライブ盤のDVDはみなさんお持ちのようですね。このときの来日公演も行きましたので、このライブ盤は感慨深いです。仰るとおり、初期の曲はフルコーラスで私も聴きたかったひとりです。^^
by MCMLXV_65 (2011-01-23 02:38)