NENA/『NENA』 [CD]
以前 NENA のアメリカでのデビュー盤『99 Luftballons』を取り上げたが、このバンド名をタイトルに冠した『NENA』はドイツに於けるデビュー盤で、『99 Luftballons』が英語とドイツ語で歌われた曲を半分ずつ収録していたのに対し、この『NENA』に収められた12曲は全てドイツ語で歌われていた。
アルバム・ジャケットは CD 版では中央にあるメンバーと車の画像が拡大され、ジャケットに占める割合が大きくなってしまったが、オリジナルの LP はこの画像がジャケットに対して小さく、真っ黒なジャケットにバンド名の NENA の赤い文字が映えるシンプルなジャケットだった。
そして英語圏でのデビュー盤『99 Luftballons』は英語歌詞の『99 Red Balloons』で始まる構成に何となく変な感じを抱いたが、ドイツでのデビュー盤の『NENA』を久しぶりに聴いてみて、その変な感じの原因がわかった。
このドイツでのデビュー盤の『NENA』も1983年当時に聴いていたが、やはり NENA のデビュー盤といえば『Kino』で始まるのが今も記憶に鮮明で、そのイントロが流れた瞬間、英語圏のデビュー盤『99 Luftballons』にあった変な感じの理由はこの1曲目の違いだったとはっきりした。
『Kino』はキーボードで始まるポップな曲で、イントロだけを聴くと欧米のポップスと何ら変りがないが、Nena Kerner のボーカルが始まった途端にこの曲がドイツ語による曲だと気付かされる。だが、ドイツ語だから変という感じは少しもなく、3分にも満たない『Kino』は妙にそのメロディが記憶に残る心地いいポップな曲だった。
続く『Indianer』では Rolf Brendel の叩くドラムがメインになり、中近東なイメージも漂う。ギターの不協和音も曲に怪しげな雰囲気を出し、欧米の曲にはないイメージを創りだしていた。
そして3曲目はマイナーな感じの『Vollmond』で、この曲は Carlo Karges のギターで始まり、キーボードの音は控え目。Chrissie Hynde のような Nena Kerner のボーカルも聴きどころだ。
そして『Nur Geträumt』は一転して軽快なポップな曲で、ここでは Uwe Fahrenkrog-Petersen の弾くキーボードの音がフワフワとした浮遊感があり、ドラムの速いビートとの対比がとても面白い。Nena Kerner のロックなボーカルにドイツ語である不自然さも全く感じられない。
次の『Tanz Auf Dem Vulkan』もキーボードの音が特徴で、Nena Kerner のボーカルとドラムの音にはエコーがかかり、曲が大きく広がる感じを演出していた。
そして LP で『NENA』のA面の最後を締め括るのが『99 Luftballons』となる。ドイツで No.1 になった『99 Luftballons』はドイツ語によるハンデを物ともせず、全英チャートで No.1 に輝き、他にもオーストラリア、アイルランド、カナダ、スウェーデンのチャートでも No.1 を記録と、まさに世界中でヒットを記録した。全米チャートでは惜しくも2位止まりだったが、英語歌詞による『99 Red Balloons』も作られた。
と、ここまでの6曲だけでも『NENA』というデビュー盤はバラエティに富み、全く飽きさせない曲が次々と並んでいた。そしてドイツのアルバム・チャートで『NENA』はデビュー盤にも関わらず見事 No.1 を記録。『99 Luftballons』以外に『NENA』からシングルは『Nur Geträumt』と『Leuchtturm』がカットされ、ともにドイツ・チャートで最高2位を記録した。
デビュー盤の『NENA』はB面にもいい曲があり、バラードの『Einmal Ist Keinmal』、Blondie の曲のような『Ich Bleib' Im Bett』、ギターのカッティングで始まるロックな『Noch Einmal』と、A面の6曲に決して負けない曲が詰まっていた。
ドイツ語は歌詞として曲に合わないので? はという先入観を覆す NENA のデビュー盤『NENA』は予想に反したなかなかいいアルバムで、NENA はシングル『99 Luftballons』の1曲だけというイメージも払拭する内容だった。それは1983年当時にも思ったことだが、改めて今聴いてもとても面白くていいアルバムだと再認識した。
NENA
Kino
Indianer
Vollmond
Nur Geträumt
Tanz Auf Dem Vulkan
99 Luftballons
Zaubertrick
Einmal Ist Keinmal
Leuchtturm
Ich Bleib' Im Bett
Noch Einmal
Satellitenstadt
アルバム・ジャケットは CD 版では中央にあるメンバーと車の画像が拡大され、ジャケットに占める割合が大きくなってしまったが、オリジナルの LP はこの画像がジャケットに対して小さく、真っ黒なジャケットにバンド名の NENA の赤い文字が映えるシンプルなジャケットだった。
そして英語圏でのデビュー盤『99 Luftballons』は英語歌詞の『99 Red Balloons』で始まる構成に何となく変な感じを抱いたが、ドイツでのデビュー盤の『NENA』を久しぶりに聴いてみて、その変な感じの原因がわかった。
このドイツでのデビュー盤の『NENA』も1983年当時に聴いていたが、やはり NENA のデビュー盤といえば『Kino』で始まるのが今も記憶に鮮明で、そのイントロが流れた瞬間、英語圏のデビュー盤『99 Luftballons』にあった変な感じの理由はこの1曲目の違いだったとはっきりした。
『Kino』はキーボードで始まるポップな曲で、イントロだけを聴くと欧米のポップスと何ら変りがないが、Nena Kerner のボーカルが始まった途端にこの曲がドイツ語による曲だと気付かされる。だが、ドイツ語だから変という感じは少しもなく、3分にも満たない『Kino』は妙にそのメロディが記憶に残る心地いいポップな曲だった。
続く『Indianer』では Rolf Brendel の叩くドラムがメインになり、中近東なイメージも漂う。ギターの不協和音も曲に怪しげな雰囲気を出し、欧米の曲にはないイメージを創りだしていた。
そして3曲目はマイナーな感じの『Vollmond』で、この曲は Carlo Karges のギターで始まり、キーボードの音は控え目。Chrissie Hynde のような Nena Kerner のボーカルも聴きどころだ。
そして『Nur Geträumt』は一転して軽快なポップな曲で、ここでは Uwe Fahrenkrog-Petersen の弾くキーボードの音がフワフワとした浮遊感があり、ドラムの速いビートとの対比がとても面白い。Nena Kerner のロックなボーカルにドイツ語である不自然さも全く感じられない。
次の『Tanz Auf Dem Vulkan』もキーボードの音が特徴で、Nena Kerner のボーカルとドラムの音にはエコーがかかり、曲が大きく広がる感じを演出していた。
そして LP で『NENA』のA面の最後を締め括るのが『99 Luftballons』となる。ドイツで No.1 になった『99 Luftballons』はドイツ語によるハンデを物ともせず、全英チャートで No.1 に輝き、他にもオーストラリア、アイルランド、カナダ、スウェーデンのチャートでも No.1 を記録と、まさに世界中でヒットを記録した。全米チャートでは惜しくも2位止まりだったが、英語歌詞による『99 Red Balloons』も作られた。
と、ここまでの6曲だけでも『NENA』というデビュー盤はバラエティに富み、全く飽きさせない曲が次々と並んでいた。そしてドイツのアルバム・チャートで『NENA』はデビュー盤にも関わらず見事 No.1 を記録。『99 Luftballons』以外に『NENA』からシングルは『Nur Geträumt』と『Leuchtturm』がカットされ、ともにドイツ・チャートで最高2位を記録した。
デビュー盤の『NENA』はB面にもいい曲があり、バラードの『Einmal Ist Keinmal』、Blondie の曲のような『Ich Bleib' Im Bett』、ギターのカッティングで始まるロックな『Noch Einmal』と、A面の6曲に決して負けない曲が詰まっていた。
ドイツ語は歌詞として曲に合わないので? はという先入観を覆す NENA のデビュー盤『NENA』は予想に反したなかなかいいアルバムで、NENA はシングル『99 Luftballons』の1曲だけというイメージも払拭する内容だった。それは1983年当時にも思ったことだが、改めて今聴いてもとても面白くていいアルバムだと再認識した。
NENA
Kino
Indianer
Vollmond
Nur Geträumt
Tanz Auf Dem Vulkan
99 Luftballons
Zaubertrick
Einmal Ist Keinmal
Leuchtturm
Ich Bleib' Im Bett
Noch Einmal
Satellitenstadt
2011-02-22 12:00
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