Gorillaz／『Demon Days』

覆面バンドの Gorillaz は2001年のデビュー盤だけのプロジェクトと思っていたが、それから4年後の2005年には2ndアルバムの『Demon Days』がリリースされた。

『Demon Days』からは先行シングルとして『Feel Good Inc.』がカットされ、その PV は日本の某アニメをも連想させた。De La Soul をフューチャーしたこの曲は全英チャートで最高2位まで上昇。全米チャートでも最高14位を記録し、Billboard 誌の Hot Modern Rock Tracks では No.1 も記録した。

翌2006年のグラミー賞で『Feel Good Inc.』は Best Pop Collaboration with Vocals に選ばれ、惜しくも受賞は逃したが Record of the Year の候補にも挙げられ、注目を集めた PV も Best Short Form Music Video の候補になった。

『Feel Good Inc.』の1stシングルとしての出来が良かったので、2ndアルバム『Demon Days』への期待も俄然高まったが、個人的にはデビュー盤の『Gorillaz』以上に聴き込むアルバムにはならなかった。

2010年にリリースした3rdアルバム『Plastic Beach』では多くのゲストを招いて多彩なサウンドを披露した Gorillaz だったが、その予兆はこの『Demon Days』にもあった。

2ndアルバムの『Demon Days』には『Feel Good Inc.』に参加した De La Soul の他に、 Neneh Cherry、Ike Turner、Shaun Ryder というゲストが参加し、アルバム終盤の2曲では The London Community Gospel Choir というゴスペル隊も起用。『Fire Coming Out Of The Monkey's Head』では今は亡き俳優の Dennis Hopper もフューチャーされていた。

と、話題性が十分にあった2ndアルバムの『Demon Days』だったが、今ひとつのめり込めなかった理由に、アルバム全体のトーンがデビュー盤に比べて暗い雰囲気に包まれていたことがあった。

Shaun Ryder と Rosie Wilson をフューチャーした2ndシングルの『Dare』は Gorillaz 初の全英チャート No.1 を記録したが、この曲もそれ程いい曲には思えなかった。『Dare』は全米チャートでは最高87位止まりだったが、『Feel Good Inc.』が No.1 を記録した Billboard 誌の Hot Modern Rock Tracks では最高8位まで上昇した。

これまでにリリースされた Gorillaz のアルバムの中で唯一、ハマれなかった『Demon Days』だが、全英チャートでは初の No.1 を記録し、デビュー盤を大きく上回る150万枚以上のセールスを記録。フランスでも No.1 になり、オーストラリアやドイツのアルバム・チャートでは最高2位を記録した。全米チャートでも Top10 圏内の最高6位まで上昇し、アメリカでの売上げもデビュー盤を上回る200万枚以上を記録している。

Demon Days
Intro
Last Living Souls
Kids With Guns (featuring Neneh Cherry)
O Green World
Dirty Harry (featuring Bootie Brown and Children's Choir of San Fernandez)
Feel Good Inc. (featuring De La Soul)
El Mañana
Every Planet We Reach Is Dead (featuring Ike Turner)
November Has Come (featuring MF Doom)
All Alone (featuring Roots Manuva and Martina Topley-Bird)
White Light
Dare (featuring Shaun Ryder & Rosie Wilson)
Fire Coming Out Of The Monkey's Head (featuring Dennis Hopper)
Don't Get Lost In Heaven (featuring The London Community Gospel Choir)
Demon Days (featuring The London Community Gospel Choir)

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