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Various Artists/『The Roots of Paul McCartney』 [CD]

The-Roots-Of-Paul-McCartney.jpgイギリスで発行されている月刊の音楽雑誌『MOJO』は毎号趣向を凝らした CD をオマケにつけているが、2011年8月号では『The Roots of Paul McCartney』という CD が付属していて、ここには1940~60年代に活躍し、Paul に影響を与えた15人のアーティストの曲が収められている。

この CD も全15曲で35分と短いので、ちょっとした時間に手軽に聴ける。短い曲は2分にも満たない長さだが、ここにある15曲はどこかで聴いた覚えのある曲が多く、「Paul のルーツはこういう曲にあったんだ」と、1つ1つの曲が興味深く聴けた。

この CD のジャケットに写っている Paul の若々しさも好きだし、Paul のサインをあしらったジャケット・デザインも公式にリリースされたアルバムのようで、好印象だ。

MOJO_201108.jpg雑誌『MOJO』の8月号の表紙も Paul の表情が使われているが、こちらは1980年リリースの『McCartney II』の頃の写真のようで、この2つの写真のパッケージからは、その間にあった苦労をも感じ取れるようで、この構成もまたおもしろかった。

CD は The Beatles としてカバーもした Little Richard の1956年の『Long Tall Sally』で始まる。2曲目の『Twenty Flight Rock』は1988年リリースの『Снова В СССР』で Paul もカバーをした曲だ。

『The Hippy Hippy Shake』『That's All Right』『Clarabella』の3曲は The Beatles のバージョンが1994年にリリースされた『Live at the BBC』に収録され、『Honey Hush』『She Said Yeah』『Movie Magg』の3曲は Paul のバージョンが1999年リリースのカバー・アルバム『Run Devil Run』に収録された。

『Kansas City』は1964年の The Beatles のスタジオ・アルバム『Beatles For Sale』に収録され、『Besame Mucho』は The Beatles のバージョンが1995年リリースの『Anthology 1』に収録。

CD 終盤の4曲の中で『Till There Was You』だけは The Beatles が1963年にカバーした曲だが、それ以外の3曲は Paul のソロ時代のアルバムも発表されてない曲。こういうアーティストの曲も Paul に影響を与えたとして収録されているのが、また興味深かった。(訂正:『Till There Was You』以外の他2曲はライブ盤でも聴けるよう、確認でき次第、訂正を追記します)

雑誌『MOJO』にはリマスター盤がリリースされた『McCartney』『McCartney II』に関連する内容や、"50 Reasons To Love Paul McCartney" という特集ページも組まれていて、時間があるときに1つずつ読み解いていってもおもしろい。

オマケの CD とはいえ Paul がボーカルをとった曲は1つもないし、『MOJO』という雑誌も英語なので気軽に読めるというモノではないが、それほど高価ではないので Paul のルーツに興味がある方は大手 CD ショップなどで取扱いがまだあるようなので覗いてみてはいかがだろう。

7/20追記)『Little Queenie』『Red Sails In The Sunset』は The Beatles 時代の2枚組ライブ盤『Live! at the Star-Club in Hamburg, Germany; 1962』に、『Don't Let The Sun Catch You Crying』は Paul の2枚組ライブ盤『Tripping the Live Fantastic』に収録。前者は収録曲が異なるアルバムがいろいろあるようなので要確認! ご連絡下さった方に感謝致します!!

The-Roots-Of-Paul-McCartney.jpgThe Roots of Paul McCartney
Long Tall Sally (by Little Richard, 1956)
Twenty Flight Rock (by Eddie Cochran, 1957)
The Hippy Hippy Shake (by Chan Romero, 1959)
Little Queenie (by Chuck Berry, 1959)
Honey Hush (by Joe Turner, 1953)
She Said Yeah (by Larry Williams, 1959)
That's All Right (by Arthur 'Big Boy' Crudup, 1946)
Movie Magg (by Carl Perkins, 1955)
Kansas City (by Wilbert Harrison, 1959)
Clarabella (by The Jodimars, 1956)
Besame Mucho, Pt. 1 (by The Coasters, 1060)
Red Sails In The Sunset (by The Platters, 1960)
Don't Let The Sun Catch You Crying (by Ray Charles, 1960)
Till There Was You (by Anita Bryant, 1958)
Over The Rainbow (by Gene Vincent, 1958)


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コメント 2

ryo

ポールのルーツ・・・興味深いです。
確かタワレコで、ZEPとクラプトンバージョンも置いてあったような。好きなアーティストがどんな音楽聴いて育ったかってのは、結構面白いんですよね。
by ryo (2011-07-21 05:54) 

MCMLXV_65

こんにちは、ryoさん。Eric Claptonは本人もいろいろな曲をカバーをして、カバー・アルバムもリリースしていますが、Zepは今となってはそういうことを公式にしていないから聴いてみたいですねぇ。

そういえばRolling Stonesのメンバーが選んだルーツというか、お気に入りアーティストの曲を集めた企画盤が確か部屋のどこかに…。時間見つけて、いろいろ探してみたいと思います! 情報、感謝です!!
by MCMLXV_65 (2011-07-21 11:04) 

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