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Queen/『Queen On Fire』 [CD]

Queen-On-Fire.jpg雑誌 beatleg 10月号の特集記事を読み進めていくうちに聴きたくなったのが、この2004年に突然リリースされた Milton Keynes での1982年のライブを収めた『Queen On Fire』で、副題には『Live At The Bowl』と添えられていた。

このライブ盤に収められた音源は1982年6月5日の National Bowl でのライブで、1982年リリースの通算10枚目のスタジオ・アルバム『Hot Space』に伴うツアーのイギリス国内での最終公演だった。

『Hot Space』に伴うツアーはアルバムがリリースされる1か月以上も前の1982年4月9日から欧州ツアーが始まり、『Queen On Fire』に収められた Milton Keynes でのライブから1か月半のインターバル後には北米ツアーがスタートし、そして10月19日からは福岡を皮切りに11月3日の西武球場でのライブまで合計5回の日本公演が行われた。

同誌のブートレグ紹介によると Hot Space ツアーが始まった序盤には早くもリリース前の『Hot Space』から『Action This Day』と『Staying Power』の2曲がプレイされていたようで、この2曲は『Queen On Fire』に収録されたことからもこのツアーにおける新曲として定着していた。

公式なライブ盤『Queen On Fire』には他にも『Back Chat』『Under Pressure』を含む4曲がアルバム『Hot Space』からの曲として収録されたが、欧州ツアーでは他に『Body Language』もプレイされ、続く北米ツアーではさらに『Calling All Girls』『Life Is Real』『Put Out The Fire』がプレイされた。

しかし『Hot Space』はリリース当時に不評に遭い、次第にこのツアーの序盤で定番だった『Staying Power』がセットリストから外れ、古い『Somebody To Love』のような曲がセットリストに組み込まれることがあったようだ。

以前紹介した西武球場でのライブ『Space Boogie』には『Hot Space』から『Action This Day』『Calling All Girls』『Put Out The Fire』『Body Language』『Under Pressure』の5曲があったが、これだけ『Hot Space』からの曲がプレイされたのは同ツアーの後半では珍しいことだったようだ。

『Queen On Fire』にある『Hot Space』からの4曲はそれまでの公式ライブ盤との違いで、このライブ盤のセールスポイントでもあったはずだが、どうにもこれらの曲には馴染めず、National Bowl でのファンの反応も往年のヒット曲がやはりいいように聴こえてしまう。

『Queen On Fire』には公式盤としては珍しいライブでのミスがそのまま収められてもいた。Brian May のギターの弦が切れてしまい、それを交換をする間に Roger Taylor のドラム・ソロが急遽プレイされたが、それが『Under Pressure』の前にそのまま収録されていた。この頃のツアーでは Brian のソロはまだセットリストにあったが、Roger のドラム・ソロがプレイされることはなくなっていた。

『Queen On Fire』は CD の他に映像として DVD でもリリースされ、全英チャートでは双方 No.1 を記録し、依然として Queen のバック・カタログの根強い人気ぶりを示していた。

Queen-On-Fire.jpgQueen On Fire On Fire: Live At the Bowl - Queen
【Disc 1】
Flash
The Hero
We Will Rock You (Fast)
Action This Day
Play The Game
Staying Power
Somebody To Love
Now I'm Here
Dragon Attack
Now I'm Here (Reprise)
Love Of My Life
Save Me
Back Chat
【Disc 2】
Get Down Make Love
Guitar Solo
Under Pressure
Fat Bottomed Girls
Crazy Little Thing Called Love
Bohemian Rhapsody
Tie Your Mother Down
Another One Bites The Dust
Sheer Heart Attack
We Will Rock You
We Are The Champions
God Save The Queen


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コメント 2

デライラ

いつもディープな解説で、クイーンのみならず、いろいろなアーティストについてもお詳しく、いったいWhite Dragonさんて何者!?と思う今日この頃。

『Hot Space』は昔はライフ・イズ・リアル、ラス・パラブラス・デ・アモール、アンダー・プレッシャー以外はあまり好んで聞いてはいなかったのですが、今ではいい曲じゃん!と思ったり。

続々とクイーンのアルバムやDVDがリリースされていますが、今年は若い世代の新しいクイーンファンもきっと増えただろうし、話題性もあり嬉しい反面、リリース物はおなかいっぱい感もあり。

でも、今年はクイーンの話題豊富で、それだけで嬉しいです!
by デライラ (2011-09-13 11:30) 

MCMLXV_65

デライラさん、こんにちは!不審な者ではないですよ。ただの洋楽好きで、いろいろな本を読んだり、過去の記憶を思い出したり、CD付属のブックレットを読み返したり、ネットで英語の情報を調べたりしているうちに、溜まったことをここに書き留めているって状況です。これを仕事にできればなぁって思ってますが、なかなか…。^^

『Hot Space』というアルバムも随分評価が変化しましたよね。最初に聴いたときは1曲目から驚き、その変化についていけませんでした。今はそれほどでもないですが、それでも好んで聴くアルバムではないかなぁ。

今年のリイシューはなんか中途半端感があって1つも手に入れてません。展示会も行ってないですねぇ。今年も変わらず、好きなときに好きなQueenの曲やアルバムを聴いてます。^^
by MCMLXV_65 (2011-09-13 12:52) 

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