Pink Floyd/『Obscured By Clouds』 [CD]
Pink Floyd の旧譜リマスター盤が一斉にリリースされ、その中でも『The Dark Side Of The Moon』の豪華仕様 Box が注目を集めているが、『The Dark Side Of The Moon』のオリジナルがリリースされる約10か月前の1972年6月にリリースされたのが『Obscured By Clouds』というアルバムだった。
Pink Floyd のアルバムは1979年の2枚組『The Wall』で初めて聴いて以降、LP や CD を毎回手に入れてきて、『The Wall』より前のアルバムも2001年に精巧な紙ジャケット仕様でリイシューされた際に手に入れてきた。
『Obscured By Clouds』は通算7枚目のスタジオ・アルバムという位置づけだが、これは Barbet Schroeder が監督した映画『La Vallée』のサウンドトラック盤でもあり、Pink Floyd が Schroeder の映画のサウンドトラック盤を手がけるのは1969年の『More』に続いて2回目だった。
『Echoes』や『One Of These Days』を含む1971年のスタジオ・アルバム『Meddle』と、1973年リリースのビッグ・ヒットを記録した『The Dark Side Of The Moon』の間に挟まれたかたちの『Obscured By Clouds』は個人的にも Pink Floyd のアルバムの中で聴く機会の少ないアルバムの1つで、紙ジャケット仕様で手に入れたときに数回聴いた程度だった。
2001年の紙ジャケット仕様でリイシューされた際には1972年のオリジナルで四隅が丸くカットされていた点も忠実に再現され、そのオリジナルの LP であったであろう独特の質感も再現されていた。
Hipgnosis が手掛けたその外観のリイシューぶりに対して肝心な中身はどうだったかと問われると、あまり記憶になく、今回久しぶりアルバムを通して全10曲、約40分ちょっとを聴いてみたが、やはりその印象が大きく変わることはなかった。
『The Dark Side Of The Moon』の制作を一時中断して作られた『Obscured By Clouds』では最後の曲『Absolutely Curtains』に次回作を予感させる雰囲気が少しだけ感じられたが、その他のインストルメンタルも含む9曲は時々 David Gilmour のギターが大きく前面にフューチャーされ、この頃の Pink Floyd の作風と異なるハードに感じる曲もあった。
LP ではB面に収められていた Roger Waters がボーカルをとる『Free Four』が唯一アメリカとイタリアでシングル・カットされたが、この曲もアルバムの他の曲から浮いたようなポップな曲で、ますます『Obscured By Clouds』のアルバムとしての統一感をなくすような存在にも感じた。
フランスで制作されたという『Obscured By Clouds』は全仏チャートで No.1 を記録。全英チャートでは最高6位、全米チャートでは最高46位を記録した。
Obscured By Clouds
Obscured By Clouds
When You're In
Burning Bridges
The Gold It's In The ...
Wot's ... Uh The Deal
Mudmen
Childhood's End
Free Four
Stay
Absolutely Curtains
Pink Floyd のアルバムは1979年の2枚組『The Wall』で初めて聴いて以降、LP や CD を毎回手に入れてきて、『The Wall』より前のアルバムも2001年に精巧な紙ジャケット仕様でリイシューされた際に手に入れてきた。
『Obscured By Clouds』は通算7枚目のスタジオ・アルバムという位置づけだが、これは Barbet Schroeder が監督した映画『La Vallée』のサウンドトラック盤でもあり、Pink Floyd が Schroeder の映画のサウンドトラック盤を手がけるのは1969年の『More』に続いて2回目だった。
『Echoes』や『One Of These Days』を含む1971年のスタジオ・アルバム『Meddle』と、1973年リリースのビッグ・ヒットを記録した『The Dark Side Of The Moon』の間に挟まれたかたちの『Obscured By Clouds』は個人的にも Pink Floyd のアルバムの中で聴く機会の少ないアルバムの1つで、紙ジャケット仕様で手に入れたときに数回聴いた程度だった。
2001年の紙ジャケット仕様でリイシューされた際には1972年のオリジナルで四隅が丸くカットされていた点も忠実に再現され、そのオリジナルの LP であったであろう独特の質感も再現されていた。
Hipgnosis が手掛けたその外観のリイシューぶりに対して肝心な中身はどうだったかと問われると、あまり記憶になく、今回久しぶりアルバムを通して全10曲、約40分ちょっとを聴いてみたが、やはりその印象が大きく変わることはなかった。
『The Dark Side Of The Moon』の制作を一時中断して作られた『Obscured By Clouds』では最後の曲『Absolutely Curtains』に次回作を予感させる雰囲気が少しだけ感じられたが、その他のインストルメンタルも含む9曲は時々 David Gilmour のギターが大きく前面にフューチャーされ、この頃の Pink Floyd の作風と異なるハードに感じる曲もあった。
LP ではB面に収められていた Roger Waters がボーカルをとる『Free Four』が唯一アメリカとイタリアでシングル・カットされたが、この曲もアルバムの他の曲から浮いたようなポップな曲で、ますます『Obscured By Clouds』のアルバムとしての統一感をなくすような存在にも感じた。
フランスで制作されたという『Obscured By Clouds』は全仏チャートで No.1 を記録。全英チャートでは最高6位、全米チャートでは最高46位を記録した。
Obscured By Clouds
Obscured By Clouds
When You're In
Burning Bridges
The Gold It's In The ...
Wot's ... Uh The Deal
Mudmen
Childhood's End
Free Four
Stay
Absolutely Curtains
タグ:Pink Floyd 1972
2011-10-06 12:27
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コメント(5)
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私も、国内盤LP「雲の影」は食指が伸びずパスしました。というか、高校時代、小遣いも限られている中、他に欲しいレコードがたくさんありましたらかね。紙ジャケCD、私も買いました。オリジナルの紙質はザラザラなんですね。国内盤LPはコーティング・ジャケだったか、ザラザラじゃない記憶が。この頃のフロイドの国内盤には、東芝音工も力を入れていたようで、解説書に気合が入っていましたね。持っていない国内盤の日本語解説書だけでも欲しいですね。(特に「狂気」)
by Hitoshi Okajima (2011-10-06 19:53)
Okajimaさん、コメントありがとうございます。このアルバム、私も紙ジャケット仕様という機会がなければスルーしていたと思います。
この当時の解説書は今ほど情報が豊富でなかった頃だと思いますが、当時どんなことが書かれていたんでしょうね。このアルバムのサウンドトラック盤という位置づけを、どう解説していたのか、ちょっと気になります。
『The Dark Side Of The Moon』もあんなに売れることになる前のオリジナル日本語解説に、どんなことが記されていたのか興味出てきました!
by MCMLXV_65 (2011-10-06 20:16)
はじめまして。hiroと申します。
突然、すいません。
ちょうど今「雲の影」を聴いていて(MP3)MCMLXV_65さんのブログを目にしたもので。。。
PINK FLOYD のLPは、初めて買ったのが「原子心母」
「モア」と「雲の影」を買って「狂気」「神秘」かな?持っているのは。
「おせっかい」は借りてテープに(オープンリール)録音して聞きました。
好きなのは「モア」と「雲の影」
あと「炎」です。
by hiro (2011-10-10 23:49)
hiroさん、こんばんは。オープンリールで聴いたことがあるということは、かなりのオーディオ・ファンでしょうか。私も実家に置いてきてしまいましたが、もう数十年も動かしてないです…。
Pink Floydで好きなアルバムが、これと『More』というのも聴きこんでいますね。私はまだその良さが分からないので、もっと聴いてみようと思います。
by MCMLXV_65 (2011-10-11 00:51)
「雲の影」と「モア」「炎」はBGMに聴けるからいいのですよ。
「狂気」「原子心母」は向き合って聞かなくてはならない感じで、BGMにはヘビーかなと。
それと、当時さんざん聞いたので、イントロを少し聴いただけで、全部聴いた気になってしまいます。
時々、遊びに来ますネ。
by hiro (2011-10-13 22:52)