No Doubt／『Rock Steady』

きのう紹介した Stevie Nicks 同様、バンドを離れたソロ活動が好調な Gwen Stefani が属していたバンドが No Doubt で、数年前、この『Rock Steady』以来となる新作のレコーディングが進んでいると言われもしたが、未だにその新作が届けられる様子はない。

『Rock Steady』は2001年12月のリリースだったから、もう間もなく10年が経とうともしている。

『Rock Steady』はアメリカだけで300万枚に迫るセールスをあげて全米チャートでは最高9位を記録した。世界中でのセールスは400万枚を超え、この数字は前作『Return Of Saturn』の倍近い売上げでもあった。

このアルバムからのシングルは4枚がカットされ、Bounty Killer をフューチャーしたリード・シングルの『Hey Baby』は英2位/米5位のヒットを記録。続く2ndシングルの『Hella Good』は英12位/米13位と Top10 入りを逃したが、3rdシングルのバラード『Underneath It All』はジャマイカ出身のシンガー Lady Saw をフューチャーして英18位/米3位をマークと、このアルバムからは多彩なジャンルの曲がヒット・チャートを賑わした。

『Rock Steady』は基本ポップなアルバムのスタイルだが、そこにある曲はダンスホールでかかるような曲やレゲエなスタイルがありと、1曲ごとにそのスタイルは様々に変化していた。

2003年の Grammy で『Rock Steady』は Best Pop Vocal Album の候補に上がり、『Hey Baby』と『Underneath It All』の2曲は2年連続で Grammy の Best Pop Performance by a Duo or Group with Vocals にも選ばれた。

2ndシングルの『Hella Good』は Roger Sanchez の手掛けたリミックスが、やはり Grammy の非クラシック部門の Best Remixed Recording にも選ばれた。

紅一点を含むポップなバンドでレゲエなどにも積極的に挑戦したバンドといえば、Deborah Harry のいた Blondie が真っ先に思い浮かぶが、この No Doubt もそれに劣らないバンドだった。(と、過去形にななってしまうのがもったいない…)

Deborah Harry と Gwen Stefani の違いは、この『Rock Steady』で Gwen は全曲のライターに関わっていたことだった。この『Rock Steady』のリリース後に Gwen はソロ活動を始め、2004年には初のソロ・アルバム『Love. Angel. Music. Baby.』をリリースして英4位/米5位とソロ活動は好調なスタートを切った。

2006年には2ndソロ『The Sweet Escape』をリリースし、こちらも英14位/米3位と、まずまずの結果を残した。Gwen が No Doubt としての創作活動に積極的になれない理由に、このソロでの成功も理由しているかもしれない。

とは言うものの、No Doubt のスタイルと Gwen のスタイルは似ているが、やはり4人のメンバーとして生み出されるグルーブには全く違うものがある。大きくレゲエやダンスホールにシフトした『Rock Steady』の続きとなるのか、それとも全く違う方向に変わるのか、No Doubt としての新曲を期待することは今も変わらない。

Rock Steady
Intro
Hella Good
Hey Baby
Making Out
Underneath It All
Detective
Don't Let Me Down
Start The Fire
Running
In My Head
Platinum Blonde Life
Waiting Room
Rock Steady

タグ：No Doubt 2001