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Billy Joel/『My Life』 [CD]

My-Life.jpgBilly Joel は洋楽に興味を持ち始めた頃によく聴いていたアーティストのひとりで、この『My Life』という曲は Billy をデビューした頃から追いかけ、初めての日本公演も行ったという友人から教えてもらった曲だった。

その友人は当時、仲間内で一番の洋楽通で、その頃から既に安い輸入盤をよく購入していたが、Billy のアルバムだけは歌詞がとても重要だから対訳が付いている日本盤を買っていた。

この『My Life』の中で歌われている内容を「何を言われても気にしない/これが俺の人生/お前はお前の人生を/俺のことは放っといてくれ」という部分だけ抜き出して見てしまうと、自らの人生は誰のものでもなく自らのもの、と聞こえてしまうが、全ての歌詞を改めて振り返るとそんなにシンプルなことでなかった。

『My Life』の出だし部分では、古くからの友人がアメリカ式の生活についていけず、店や家を手放してロサンゼルスに引っ越してしまったとある。この出だしの部分は Billy が以前やはり西海岸に移り住んでいたその心境を謳っているように受け取れた。

この後、西海岸に行った友人は、「心配いらないし、戻って来いと言わないでくれ/これが俺の人生でお前はお前の道を行けよ/俺のことに構わずに」と、残してきた友人に言葉を返す。

だが、その言われた友人は何かと西海岸に引っ越した理由を見つけようとする。しかし、そんな残してきた友人にまた、「自分の考えを披露するのはいいけど、俺の話も聞けよ」と、西海岸に行った友人は諭す。

そして、「場所が変わると眠れないとか、慣れない人(女性?)とじゃよく寝られないと周囲は言うけど、いずれはそんな場所でも寝られるようになるし、どのみち起きるときは自分で起きるんだよ」と、西海岸に引っ越してもいずれは慣れると続ける。

「だから俺の人生をとやかく言わないでくれ/お前はお前の人生を、そして俺のことは気にするな」と続くが、この西海岸に移った友人というのは、実は一時、その西海岸に住んでいたことのある Billy 自身のことではないかとも思えた。

もしかすると、この歌詞の解釈には間違いがあるかもしれない。だが、この『My Life』という曲では、遠く離れてしまった友人のことを心配するが、その当の本人にしてみれば、いずれはそんな生活にも慣れるから心配無用、だからお互いの人生を進もう! と逆に別れることになった古くからの友人を励ましているようにも受け取れた。

洋楽を聴き始めた頃はその曲の持つ意味を深く考えることなく、耳にいいフレーズばかりに興味がいってしまったが、Billy の『My Life』にはこんなテーマが歌われていたのかと思うと、Billy Joel というアーティストがますます好きになった。

そういう意味ではこの曲を紹介してくれた友人にはとても感謝している。その友人ともだいぶ連絡をとっていないが、今は何をしているのだろう…。

『My Life』は1978年にリリースされた通算6枚目のスタジオ・アルバム『52nd Street』の3曲目に収録され、このアルバムからの1stシングルとしてカットされて全米チャートで最高3位を記録した。アメリカでは100万枚を売上げてプラティナ・ディスクも獲得した。

『52nd Street』収録の『My Life』は4分44秒のバージョンだったが、シングルでは3分50秒に短く編集され、イントロや間奏部分が少しカットされていた。その短いバージョンは1985年にリリースされた2枚組のベスト盤『Greatest Hits Volume I & II』で聴ける。

『My Life』のコーラスでは Chicago の Peter Cetera と Donnie Dacus のふたりも参加していた。

タグ:Billy Joel 1978


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