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XTC/『Go 2』 [CD]

Go-2.jpgXTC はデビュー盤『White Music』に続いて1978年に早くも2ndアルバムの『Go 2』をリリースした。この2ndアルバムでも Barry Andrews のキーボードの音が1曲目の『Meccanik Dancing (Oh We Go!)』から華々しく、この『Go 2』は『White Music』の続き…という始まりだった。

2曲目の『Battery Brides (Andy Paints Brian)』でも Barry の弾くキーボードが絶えず鳴り響き、なんとなく不安を煽る。

この辺りの雰囲気は同じ1978年にリリースされた Elvis Costello のアルバム『This Year's Model』とは全く異なり、今でこそ、この2つのアルバムは続けて聴くことができるが、もし、1978年当時だったら Elvis Costello は好きになったとしても、XTC に同じような印象は持てなかっただろう。

ここまでの2曲は Andy Partridge 作だが、この後の3曲は Colin Moulding 作が続き、ようやく Colin のベースが唸るテンポのいい『Crowded Room』が登場。『Go 2』がちょっとだけ「いいかな…」という印象に変わる。

Colin が作った3曲では Barry のキーボードも控えめ(…?)。Andy のギター、Terry Chambers のドラムによる3ピースが表に出てきて、こういうスタイルが自分には合っていると気づく。

そんな流れのA面の最後は再び Andy 作による『Red』で締め括られる。ここでは Andy のギターや、XTC には珍しい Andy のシャウト気味のボーカルがあって、パンク・バンド然とした XTC の雰囲気が楽しく、突然ブツっと終わるエンディングには「ハッ!」ともさせられる。

LP で言えばサイドが変わるB面トップは Andy の『Beatown』でスタート。Barry のピコピコとしたキーボードが1970年代終盤を思い起こさせる。Andy 主導の曲は『Jumping In Gomorrah』まで3曲続くが、この『Beatown』がその中でも一番アップテンポな曲で『Go 2』でも好きな曲のひとつだ。

『Life Is Good In The Greenhouse』は一転して『Go 2』の中で最長の曲で、また最もテンポの遅い曲。中盤辺りでまた Barry の奏でるキーボードがこのゆったりした曲に不思議な印象を与えている。

「J、U、M、P、I、N、G」と曲のタイトルをひとつずつ区切って連呼する『Jumping In Gomorrah』はたった2分の曲だが、これも『Go 2』の中では好きな曲。途中に汽笛(?)のような音も聞こえる。

そしてB面になって初めてこのアルバムで Barry の曲が登場し、2曲続けてプレイされる。この2ndアルバムで Barry の曲があまり採用されなかったことが Barry の XTC 脱退にも繋がったそうだ。

そして『Go 2』の最後は Colin 作の『I Am The Audience』で閉じられる。この曲の前の Barry の2曲に比べるとやはりバンドとしてまとまっているように聴こえる。もちろん Barry の弾くキーボードもあり、パンク感が十分ある曲だが、それでも Barry が主導で作った曲に比べると、なんとなく聴きやすい雰囲気が Colin や Andy の作った曲にはある。

イギリスでリリースされた『Go 2』はここまでの12曲構成で、最初の15,000枚には5曲の Dub バージョンを収めた『Go+』という12インチ盤もオマケで付いていた。

そしてアメリカでリリースされた『Go 2』にはシングルとしてリリースされた『Are You Receiving Me?』がA面の『The Rhythm』と『Red』の間にノンクレジットで挿入され、CD 時代ではアルバムの最後、『I Am The Audience』の後に『Are You Receiving Me?』が収録された。

Hipgnosis がデザインした文字がビッシリ詰め込まれた『Go 2』はその見た目だけではさっぱり内容が分からず、おそらくデビュー盤『White Music』で気になったファン以外にアピールするには難しいアルバムだったろう。

パンクとは少し違い、ニューウェーブの雰囲気がある XTC の2ndアルバム『Go 2』。好きな曲もチラホラあるが、このアルバムもまた、好き嫌いが分かれそうなアルバムだ。

Go-2.jpgGo 2 Go 2 - XTC
Meccanik Dancing (Oh We Go!)
Battery Brides (Andy Paints Brian)
Buzzcity Talking
Crowded Room
The Rhythm
Red
Beatown
Life Is Good In The Greenhouse
Jumping In Gomorrah
My Weapon
Super-Tuff
I Am The Audience
Are You Receiving Me?
タグ:xtc 1978


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