THE DIG Special Edition/『Paul McCartney 全ライブ活動徹底解剖』 [いろいろと…]
新作『Kisses On The Bottom』が期待に反する内容でガッカリしたのに対し、この THE DIG の Special Edition として出版された『Paul McCartney 全ライブ活動徹底解剖』は Paul のライブ活動に焦点を当て、こちらは予想以上に読み応えのある内容だった。
これまでに The Beatles としての書籍はいろいろあり、解散後のメンバーについても John Lennon については多かったが、今もなお現役で活動する Paul に関して、それも充実した内容になると、ましてや日本語でという条件まで加えると、ほとんどない状況だった。
この『Paul McCartney 全ライブ活動徹底解剖』にも1970年以降のソロ活動におけるディスコグラフィはあるが、そこは軽く触れる程度だった。
重点が置かれているのは1970年代の Wings としてのライブ活動、1980年以降のソロ活動におけるライブ活動で、当時のステージの様子を解説しながら、そのときのツアー日程やセットリストを紹介。関連するアルバムや映像メディアをフォローしつつ、小さなコラムもあるという、とても充実した内容だった。
これを読みながら関連するライブ盤がその都度紹介されると、その CD や DVD を引っ張り出して見聴きしたくなってしまうのだが、Paul のライブ盤や映像メディアは本当に数多くあって、こうしてまとまったかたちで改めて紹介されると、手元にないモノや、DVD 化されていないモノが結構見つかった。
また、かつてミュージック・ライフ誌に掲載されたインタビュー記事が最初のカラーページに転載されていて、1975年当時の Wings の絶頂期のインタビューでは語尾が全て「です・ます」調になっていて、妙にかしこまった Paul や Linda の言葉遣いに時代が現れていて思わず笑ってもしまった。
本書冒頭の10ページほどは The Beatles 時代からの象徴的なライブの1シーンを Paul の言葉と一緒に丸々1ページを使い紹介されている。これが Paul の長いキャリアを駆け足で辿るようなかたちで、添えられている Paul のライブに対する一言がまた興味深いモノだった。
1990年代以降、Paul のライブ盤はツアーごとにリリースされている (ごく最近のツアーはまだ公式リリースされてない) が、1970年代の公式ライブ盤は『Wings Over America』の一枚だけ。本書を読んでいると、この1970年代のライブもいろいろ聴きたい思いになり、よく使うネット上のブートレグ・ショップでその時代のアルバムをチェックしてしまった。
『Wings Over America』の映像版である『Rock Show』もそういえば公式に DVD 化されてないことに改めて気づいたが、その『Rock Show』も1981年に日本で公開されたときは全30曲の完全版で、かつて VHS でリリースされたときはその完全版でなかったとも本書で紹介されていた。この事実も今まですっかり忘れていたことだった。(手元にあるハズの LaserDisc 版も完全版じゃないのか…?)
今、Paul の Archive Collection は当初のリリース予定が中断されているが、1970年代のアルバムの Archive 化の際には、ぜひ貴重なライブ映像も DVD 化して Archive Collection に収録してほしい! と、そんな要望もこの『Paul McCartney 全ライブ活動徹底解剖』を読んで思った。
今回リリースされた新作は期待を大きく外れる内容だったが、日本語の書籍で思わぬ情報がたくさん詰まっていた『Paul McCartney 全ライブ活動徹底解剖』は、Paul のこれまでのライブ活動の全記録として、新作よりずっと手元に残しておきたいモノだった。
これまでに The Beatles としての書籍はいろいろあり、解散後のメンバーについても John Lennon については多かったが、今もなお現役で活動する Paul に関して、それも充実した内容になると、ましてや日本語でという条件まで加えると、ほとんどない状況だった。
この『Paul McCartney 全ライブ活動徹底解剖』にも1970年以降のソロ活動におけるディスコグラフィはあるが、そこは軽く触れる程度だった。
重点が置かれているのは1970年代の Wings としてのライブ活動、1980年以降のソロ活動におけるライブ活動で、当時のステージの様子を解説しながら、そのときのツアー日程やセットリストを紹介。関連するアルバムや映像メディアをフォローしつつ、小さなコラムもあるという、とても充実した内容だった。
これを読みながら関連するライブ盤がその都度紹介されると、その CD や DVD を引っ張り出して見聴きしたくなってしまうのだが、Paul のライブ盤や映像メディアは本当に数多くあって、こうしてまとまったかたちで改めて紹介されると、手元にないモノや、DVD 化されていないモノが結構見つかった。
また、かつてミュージック・ライフ誌に掲載されたインタビュー記事が最初のカラーページに転載されていて、1975年当時の Wings の絶頂期のインタビューでは語尾が全て「です・ます」調になっていて、妙にかしこまった Paul や Linda の言葉遣いに時代が現れていて思わず笑ってもしまった。
本書冒頭の10ページほどは The Beatles 時代からの象徴的なライブの1シーンを Paul の言葉と一緒に丸々1ページを使い紹介されている。これが Paul の長いキャリアを駆け足で辿るようなかたちで、添えられている Paul のライブに対する一言がまた興味深いモノだった。
1990年代以降、Paul のライブ盤はツアーごとにリリースされている (ごく最近のツアーはまだ公式リリースされてない) が、1970年代の公式ライブ盤は『Wings Over America』の一枚だけ。本書を読んでいると、この1970年代のライブもいろいろ聴きたい思いになり、よく使うネット上のブートレグ・ショップでその時代のアルバムをチェックしてしまった。
『Wings Over America』の映像版である『Rock Show』もそういえば公式に DVD 化されてないことに改めて気づいたが、その『Rock Show』も1981年に日本で公開されたときは全30曲の完全版で、かつて VHS でリリースされたときはその完全版でなかったとも本書で紹介されていた。この事実も今まですっかり忘れていたことだった。(手元にあるハズの LaserDisc 版も完全版じゃないのか…?)
今、Paul の Archive Collection は当初のリリース予定が中断されているが、1970年代のアルバムの Archive 化の際には、ぜひ貴重なライブ映像も DVD 化して Archive Collection に収録してほしい! と、そんな要望もこの『Paul McCartney 全ライブ活動徹底解剖』を読んで思った。
今回リリースされた新作は期待を大きく外れる内容だったが、日本語の書籍で思わぬ情報がたくさん詰まっていた『Paul McCartney 全ライブ活動徹底解剖』は、Paul のこれまでのライブ活動の全記録として、新作よりずっと手元に残しておきたいモノだった。
2012-02-11 15:07
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