Whitney Houston／『Star Spangled Banner』 [CD]
Whitney Houston が亡くなった。まだ、48歳だった。
今日12日は徹夜明けで朝8時過ぎから仮眠をとり、午後1時半にいつものように J-WAVE をつけたら1985年にリリースされた Whitney の『Saving All My Love For You』が流れていた。「なんで今頃、Whitney の曲が Top100 のカウントダウンで…?」と思いつつエンディングまで聴いたところ、ナビゲーターのクリス・ペプラーから告げられたのが、Whitney が亡くなったという驚きのニュースだった。
寝ぼけていた頭もこの一言で目が覚めたが、あまりに突然のことで、暫くは事態が飲み込めず、その後、ネットで情報を確認しても、滞在先のビバリー・ヒルズのホテルで亡くなっているところを発見されたという情報しかなく、その原因は不明。音楽関係者からは追悼のツィートが寄せられ、これまでのキャリアを振り返る多くの PV があちこちの音楽情報サイトで紹介されていた。
J-WAVE でオンエアされた『Saving All My Love For You』を Whitney のデビュー曲と思い込んでいたが、Whitney はその1年前に全米チャート・デビューを果たしていて、『Saving All My Love For You』は初の全米 No.1 になった曲だった。これ以降、Whitney の全米シングル・チャート No.1 の記録は1987年の『Where Do Broken Hearts Go』まで7曲続いた。
途切れた全米 No.1 の記録は1990年の『I'm Your Baby Tonight』で再びその座に返り咲き、続く『All The Man That I Need』も全米 No.1 になった。
そして当時の勢いをかって起用されたのが、アメリカの国民的スポーツ NFL の年間王座決定戦、1991年1月27日に行われた Buffalo Bills vs New York Giants の第25回 Super Bowl での国歌斉唱だった。
この当時、アメリカは第一次湾岸戦争に突入。個人的に身近な距離の出来事ではなかったが、人生で初めて大きな戦争が実際に行われていることを経験し、そのテレビ・ゲームのような映像には何か得体のしれない恐ろしさを感じたことを覚えている。
そんな最中の第25回 Super Bowl の会場で行われた Whitney の国歌斉唱は始まる前からアメリカという国を高揚しようとする意思が漲った状況で、そのセレモニー前の映像はアメリカ陸海空軍関係者がそれぞれの旗を掲揚し、フロリダ州タンパのスタジアムを埋め尽くした7万を超える観衆も小さな星条旗を手に、Whitney の国歌斉唱を見つめていた。
そんな重圧の中、Whitney は約3分の限られた時間の中で信じられないパフォーマンスを披露した。
全米シングル・チャートを文字通り席巻した Whitney のパフォーマンスは抑えるべき箇所をグッと抑え、伸びやかに歌いあげる箇所はどこまでもその声が届き渡るように歌い上げ、マイクからかなり離れているのに、そのすごい声量で最後の一瞬までその場にいた7万の観衆はもちろん、テレビ観戦した人々まで釘付けにした。
この国歌斉唱は個人的にこれまでの Super Bowl で歴代 No.1 のパフォーマンスで、未だにこの Whitney を超えるパフォーマンスは現れていないと思う。2010年の第44回 Super Bowl での Carrie Underwood のパフォーマンスも素晴らしかったが、Whitney の国歌斉唱は当時の諸々の状況も含め、歴代最高のパフォーマンスだった。
この Whitney の歌い上げた『Star Spangled Banner』はその2週間後にシングル・カットされて全米チャートで最高20位をマーク、ゴールド・ディスクに輝いた。さらに2001年9月11日の同時多発テロ後にもシングル・カットされ、この時は全米チャートで最高6位を記録してプラティナ・ディスクに輝いた。
『Star Spangled Banner』は2000年にリリースされた Whitney 初のベスト盤『The Greatest Hits』のアメリカ仕様の2枚組の最後にも収録された。
Whitney のシングル・カットされた曲は1980年代から1990年代にかけて、その多くを耳にしてきたが、スタジオ・アルバムは一枚も手にすることがなく、唯一手元にあるのが、この2枚組の『The Greatest Hits』だけだった。
このアルバムに含まれている Whitney を代表する36曲を、今日は Whitney の功績を讃えて聴いてみようと思う。Whitney Houston... R.I.P.
今日12日は徹夜明けで朝8時過ぎから仮眠をとり、午後1時半にいつものように J-WAVE をつけたら1985年にリリースされた Whitney の『Saving All My Love For You』が流れていた。「なんで今頃、Whitney の曲が Top100 のカウントダウンで…?」と思いつつエンディングまで聴いたところ、ナビゲーターのクリス・ペプラーから告げられたのが、Whitney が亡くなったという驚きのニュースだった。
寝ぼけていた頭もこの一言で目が覚めたが、あまりに突然のことで、暫くは事態が飲み込めず、その後、ネットで情報を確認しても、滞在先のビバリー・ヒルズのホテルで亡くなっているところを発見されたという情報しかなく、その原因は不明。音楽関係者からは追悼のツィートが寄せられ、これまでのキャリアを振り返る多くの PV があちこちの音楽情報サイトで紹介されていた。
J-WAVE でオンエアされた『Saving All My Love For You』を Whitney のデビュー曲と思い込んでいたが、Whitney はその1年前に全米チャート・デビューを果たしていて、『Saving All My Love For You』は初の全米 No.1 になった曲だった。これ以降、Whitney の全米シングル・チャート No.1 の記録は1987年の『Where Do Broken Hearts Go』まで7曲続いた。
途切れた全米 No.1 の記録は1990年の『I'm Your Baby Tonight』で再びその座に返り咲き、続く『All The Man That I Need』も全米 No.1 になった。
そして当時の勢いをかって起用されたのが、アメリカの国民的スポーツ NFL の年間王座決定戦、1991年1月27日に行われた Buffalo Bills vs New York Giants の第25回 Super Bowl での国歌斉唱だった。
この当時、アメリカは第一次湾岸戦争に突入。個人的に身近な距離の出来事ではなかったが、人生で初めて大きな戦争が実際に行われていることを経験し、そのテレビ・ゲームのような映像には何か得体のしれない恐ろしさを感じたことを覚えている。
そんな最中の第25回 Super Bowl の会場で行われた Whitney の国歌斉唱は始まる前からアメリカという国を高揚しようとする意思が漲った状況で、そのセレモニー前の映像はアメリカ陸海空軍関係者がそれぞれの旗を掲揚し、フロリダ州タンパのスタジアムを埋め尽くした7万を超える観衆も小さな星条旗を手に、Whitney の国歌斉唱を見つめていた。
そんな重圧の中、Whitney は約3分の限られた時間の中で信じられないパフォーマンスを披露した。
全米シングル・チャートを文字通り席巻した Whitney のパフォーマンスは抑えるべき箇所をグッと抑え、伸びやかに歌いあげる箇所はどこまでもその声が届き渡るように歌い上げ、マイクからかなり離れているのに、そのすごい声量で最後の一瞬までその場にいた7万の観衆はもちろん、テレビ観戦した人々まで釘付けにした。
この国歌斉唱は個人的にこれまでの Super Bowl で歴代 No.1 のパフォーマンスで、未だにこの Whitney を超えるパフォーマンスは現れていないと思う。2010年の第44回 Super Bowl での Carrie Underwood のパフォーマンスも素晴らしかったが、Whitney の国歌斉唱は当時の諸々の状況も含め、歴代最高のパフォーマンスだった。
この Whitney の歌い上げた『Star Spangled Banner』はその2週間後にシングル・カットされて全米チャートで最高20位をマーク、ゴールド・ディスクに輝いた。さらに2001年9月11日の同時多発テロ後にもシングル・カットされ、この時は全米チャートで最高6位を記録してプラティナ・ディスクに輝いた。『Star Spangled Banner』は2000年にリリースされた Whitney 初のベスト盤『The Greatest Hits』のアメリカ仕様の2枚組の最後にも収録された。
Whitney のシングル・カットされた曲は1980年代から1990年代にかけて、その多くを耳にしてきたが、スタジオ・アルバムは一枚も手にすることがなく、唯一手元にあるのが、この2枚組の『The Greatest Hits』だけだった。
このアルバムに含まれている Whitney を代表する36曲を、今日は Whitney の功績を讃えて聴いてみようと思う。Whitney Houston... R.I.P.
2012-02-12 16:34
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