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David Bowie/『Live Santa Monica '72』 [CD]

Live-Santa-Monica-72.jpgThe Rolling Stones が過去にブートレグ (海賊盤) でお馴染みだった音源を公式リリースしたようなことは、David Bowie でも似たような事例があり、今回紹介する1972年10月20日、カリフォリニア州サンタ・モニカで行われた Ziggy Stardust Tour のステージも1990年代中盤以降、Bowie が公認しないかたちで様々なジャケットを纏ってブートレグでリリースされていた。

Santa-Monica-72.jpg『Santa Monica '72』と題されたこのライブ盤、日本ではテイチクからリリースされ、堂々と大手 CD ショップの Bowie のコーナーに正規のスタジオ・アルバムやライブ盤と同列に並べられていたので、このジャケット (→) をご覧になった方も多いのではないだろうか。

しかし、Bowie の過去のアルバムは日本ではこの当時 EMI からリリースされ、タイトルが小さく表ジャケットにあるこのライブ盤は、どこか胡散臭い雰囲気が漂っていて、とても手にしよういう思いにならなかった。

ところが2008年。このお馴染みのブートレグが、いよいよ EMI から公式にリリースされると明らかになった。収録曲も変化はなく、冒頭のライブを紹介する10秒あまりのイントロを除いて全17曲が収録され、トータルで74分を少し超えるボリュームだった。

Ziggy Stardust 時代の公式なライブ盤は以前紹介した『Ziggy Stardust The Motion Picture』が既にあったが、こちらは1973年にリリースされる次のスタジオ・アルバム『Aladdin Sane』からの曲も含めた時期のライブなので、純粋に『The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars』リリース後のツアーの記録とすれば、この『Live Santa Monica '72』が正しい位置にあるライブ盤だった。

ライブ盤ではあったが、会場の Civic Auditorium にいるハズのファンの歓声は曲間を除くとほとんど聴かれず、Bowie と Spiders From Mars のメンバーによるステージが淡々と続く内容だった。

そんな中、ベルギー人シンガー・ソングライター Jacques Brel による『My Death』が静かにプレイされた後、約10分に及ぶ『The Width Of A Circle』で聴かれる Spiders From Mars の Mick Ronson によるギターは、この『Live Santa Monica '72』というライブ盤のハイライトのひとつでもあった。

当時の最新アルバム『The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars』からの曲は冒頭に『Hang On To Yourself 』『Ziggy Stardust』と立て続けにプレイされ、終盤の『Suffragette City』『Rock 'N' Roll Suicide』を含め、全部で6曲がこのライブでプレイされた。

また、このサンタ・モニカ公演の前にリリースされたシングル『John, I'm Only Dancing』と、この次にシングル・カットされる『The Jean Genie』もライブ終盤で The Velvet Underground の『Waiting For The Man』を挟んでプレイされた。

この3曲に続け、『Suffragette City』『Rock 'N' Roll Suicide』と続くセットリストは、とても見応えがあったのでは! とも思えた。

2008年にリイシュー (になるのか…?) になった『Live Santa Monica '72』はボックス・タイプの限定盤もリリースされ、表ジャケットにデザインされたチケットには赤字で限定盤を示すナンバリングも施されていた。

マスターテープを収めたケースを模したブックレットには、Ziggy として派手なコスチュームを纏う前の、まだ25歳を過ぎたばかりの若々しい Bowie の白黒の画像が幾つもあった。

さらにオマケで4枚のモノクロのポートレイトも同梱され、そこには『John, I'm Only Dancing』と『The Jean Genie』のシングルのジャケットに使われた Bowie の画像もあり、『The Jean Genie』のジャケットにも使われ、アルバム『The Man Who Sold The World』の別ジャケットに採用された通称「キック・カバー」の画像もあった。

またサンタ・モニカ公演のレビューを掲載した当時の雑誌記事もミニチュア・ポスターとして同梱されていた。この記事には、まだ Ziggy としてのコスチュームを纏う前の Bowie がアコースティック・ギターを持つ画像もあった。

グラマラスなメイクを行う前、まだロックな面が多い頃の Bowie を楽しめるライブが、ようやく公式にリリースされ、このときも The Rolling Stones の最近のブート音源公式リリースと同じ嬉しい思いがあった。

Live-Santa-Monica-72.jpgLive Santa Monica '72 Live In Santa Monica '72 - David Bowie
Introduction
Hang On To Yourself
Ziggy Stardust
Changes
The Supermen
Life On Mars?
Five Years
Space Oddity
Andy Warhol
My Death
The Width Of A Circle
Queen Bitch
Moonage Daydream
John, I'm Only Dancing
Waiting For The Man
The Jean Genie
Suffragette City
Rock 'N' Roll Suicide
※:『David Bowie』収録
◇:『The Man Who Sold The World』収録
▲:『Hunky Dory』収録
☆:『The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars』収録
▽:『Aladdin Sane』収録


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