David Bowie/『Aladdin Sane』 [CD]
『The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars』(以降『Ziggy Stardust』と略) を聴いたら、やはり、1973年にリリースされた通算6枚目のスタジオ・アルバム『Aladdin Sane』も聴きたくなり、CD ラックから引っ張り出してきた。
『Ziggy Stardust』と同じくらい、『Aladdin Sane』も手元にいろいろなバージョンの CD があり、Rykodisc 版に始まり、30周年記念の2枚組、2007年の紙ジャケット仕様、そして30周年記念版は悪名高きコピー・コントロール CD 版も手元にある。
『Aladdin Sane』というタイトルはその単語を分解すると『A Lad Insane (狂気の若者)』と読め、最終的にこのタイトルに至るまで『A Lad In Vain (空虚な若者)』や『A Land Insane (狂気の国)』という意味もタイトルに考えられていたという。
『Ziggy Stardust』のジャケット裏に "To Be Played At Maximum Volume." と断り書きがあったが、この『Aladdin Sane』こそ「できるだけ大きな音量」で聴きたいアルバムで、前作『Ziggy Stardust』よりハードなスタイルの曲が揃っていた。
『Aladdin Sane』に収録された曲は『Ziggy Stardust』リリース後に行われた最初のアメリカ・ツアーで体験した様々な出来事がベースになっていて、LP 時代のレーベル面にあった曲名には『Time』に New Orleans が、『Watch That Man』に New York、『Cracked Actor』に Los Angeles が記載され、その他の幾つかの曲にも都市名が記されていた。
このアルバムに収録された曲は最後の『Lady Grinning Soul』を除く9曲がライブでプレイされたことがあり、いろいろな公式のライブ盤でも聴いたことのある曲が多い。その中でも『The Jean Genie』は Bowie のこれまでの多くのライブでプレイされてきたライブで定番の曲でもある。
レコーディング時のメンバーはアルバム『Hunky Dory』からのメンバー Spiders From Mars の3人に加えて、アメリカ人ピアニスト Mike Garson がタイトル曲や『Time』、アルバムの最後を締め括る『Lady Grinning Soul』などで重要な役割を果たしていた。
『Ziggy Stardust』のワールド・ツアーの合間にリリースされた『Aladdin Sane』は全英アルバム・チャートで Bowie のアルバムで初の No.1 を記録し、これは初登場で記録した No.1 でもあった。全米アルバム・チャートでも『Aladdin Sane』は最高17位をマークし、アメリカ・チャートで初の Top20 入りも果たした。
『Aladdin Sane』からのシングルは1972年11月にまず先行シングルとしてニューヨークでレコーディングされた『The Jean Genie』がカットされ、全英チャートで最高2位を記録。続いてアルバム・リリースの1週間前に『Drive-In Saturday』がカットされ、こちらも全英チャートで最高3位まで上昇した。
アルバム・リリースと同時にアメリカではB面に『The Prettiest Star』を従え『Time』がシングル・カット (日本でも『Panic In Detroit』をB面にしてリリース)。その約3か月後には The Rolling Stones の1967年のシングル『Let's Spend The Night Together』のカバーがシングル・カットされ、Bowie のバージョンは終盤に歌詞が追加された、より性的な意味を含んだバージョンになっていた。
『Time』と『Let's Spend The Night Together』の2曲は残念ながら英米のチャートで結果を残せなかったが、ライブ盤や多くのベスト盤、コンピレーション・アルバムで聴く機会の多い曲になった。
CD 時代に Rykodisc からリリースされた Bowie のスタジオ・アルバムは珍しいボーナス曲を追加収録していたが、この『Aladdin Sane』にはボーナス曲の追加がなかった。それだけ、オリジナル・リリース時の10曲が完璧で余計なモノを付けなくても優れていたということなのだろう。
2003年の30周年記念盤は2枚目のディスクに10曲のボーナス曲がまとめられていた。そこには『The Jean Genie』や『Time』のシングル・バージョン、『Ziggy Stardust』のツアーから1072年10月のボストン公演から4曲のライブ・テイクが選ばれ、先日紹介した『Live Santa Monica '72』からも『The Jean Genie』が選ばれていた。
『Live Santa Monica '72』が公式リリースされたので、ボーナス・ディスクにあるボストン公演もいつの日か公式リリースされるかもしれないが、サンタ・モニカ公演とセットリストにそう大きな変化がなければ、その可能性は低いかもしれない。
30周年記念盤は『Ziggy Stardust』に比べ『Aladdin Sane』はやや収録曲に魅力が少ないので、Bowie のファン以外であれば、10曲が完璧なオリジナルの『Aladdin Sane』で全く問題なく楽しめる。『Aladdin Sane』ならオリジナルの10曲、こちらがお勧めだろう。
Aladdin Sane
Watch That Man
Aladdin Sane (1913-1938-197?)
Drive-In Saturday
Panic In Detroit
Cracked Actor
Time
The Prettiest Star
Let's Spend The Night Together
The Jean Genie
Lady Grinning Soul
『Ziggy Stardust』と同じくらい、『Aladdin Sane』も手元にいろいろなバージョンの CD があり、Rykodisc 版に始まり、30周年記念の2枚組、2007年の紙ジャケット仕様、そして30周年記念版は悪名高きコピー・コントロール CD 版も手元にある。
『Aladdin Sane』というタイトルはその単語を分解すると『A Lad Insane (狂気の若者)』と読め、最終的にこのタイトルに至るまで『A Lad In Vain (空虚な若者)』や『A Land Insane (狂気の国)』という意味もタイトルに考えられていたという。
『Ziggy Stardust』のジャケット裏に "To Be Played At Maximum Volume." と断り書きがあったが、この『Aladdin Sane』こそ「できるだけ大きな音量」で聴きたいアルバムで、前作『Ziggy Stardust』よりハードなスタイルの曲が揃っていた。
『Aladdin Sane』に収録された曲は『Ziggy Stardust』リリース後に行われた最初のアメリカ・ツアーで体験した様々な出来事がベースになっていて、LP 時代のレーベル面にあった曲名には『Time』に New Orleans が、『Watch That Man』に New York、『Cracked Actor』に Los Angeles が記載され、その他の幾つかの曲にも都市名が記されていた。
このアルバムに収録された曲は最後の『Lady Grinning Soul』を除く9曲がライブでプレイされたことがあり、いろいろな公式のライブ盤でも聴いたことのある曲が多い。その中でも『The Jean Genie』は Bowie のこれまでの多くのライブでプレイされてきたライブで定番の曲でもある。
レコーディング時のメンバーはアルバム『Hunky Dory』からのメンバー Spiders From Mars の3人に加えて、アメリカ人ピアニスト Mike Garson がタイトル曲や『Time』、アルバムの最後を締め括る『Lady Grinning Soul』などで重要な役割を果たしていた。
『Ziggy Stardust』のワールド・ツアーの合間にリリースされた『Aladdin Sane』は全英アルバム・チャートで Bowie のアルバムで初の No.1 を記録し、これは初登場で記録した No.1 でもあった。全米アルバム・チャートでも『Aladdin Sane』は最高17位をマークし、アメリカ・チャートで初の Top20 入りも果たした。
『Aladdin Sane』からのシングルは1972年11月にまず先行シングルとしてニューヨークでレコーディングされた『The Jean Genie』がカットされ、全英チャートで最高2位を記録。続いてアルバム・リリースの1週間前に『Drive-In Saturday』がカットされ、こちらも全英チャートで最高3位まで上昇した。
アルバム・リリースと同時にアメリカではB面に『The Prettiest Star』を従え『Time』がシングル・カット (日本でも『Panic In Detroit』をB面にしてリリース)。その約3か月後には The Rolling Stones の1967年のシングル『Let's Spend The Night Together』のカバーがシングル・カットされ、Bowie のバージョンは終盤に歌詞が追加された、より性的な意味を含んだバージョンになっていた。
『Time』と『Let's Spend The Night Together』の2曲は残念ながら英米のチャートで結果を残せなかったが、ライブ盤や多くのベスト盤、コンピレーション・アルバムで聴く機会の多い曲になった。
CD 時代に Rykodisc からリリースされた Bowie のスタジオ・アルバムは珍しいボーナス曲を追加収録していたが、この『Aladdin Sane』にはボーナス曲の追加がなかった。それだけ、オリジナル・リリース時の10曲が完璧で余計なモノを付けなくても優れていたということなのだろう。
2003年の30周年記念盤は2枚目のディスクに10曲のボーナス曲がまとめられていた。そこには『The Jean Genie』や『Time』のシングル・バージョン、『Ziggy Stardust』のツアーから1072年10月のボストン公演から4曲のライブ・テイクが選ばれ、先日紹介した『Live Santa Monica '72』からも『The Jean Genie』が選ばれていた。
『Live Santa Monica '72』が公式リリースされたので、ボーナス・ディスクにあるボストン公演もいつの日か公式リリースされるかもしれないが、サンタ・モニカ公演とセットリストにそう大きな変化がなければ、その可能性は低いかもしれない。
30周年記念盤は『Ziggy Stardust』に比べ『Aladdin Sane』はやや収録曲に魅力が少ないので、Bowie のファン以外であれば、10曲が完璧なオリジナルの『Aladdin Sane』で全く問題なく楽しめる。『Aladdin Sane』ならオリジナルの10曲、こちらがお勧めだろう。
Aladdin Sane
Watch That Man
Aladdin Sane (1913-1938-197?)
Drive-In Saturday
Panic In Detroit
Cracked Actor
Time
The Prettiest Star
Let's Spend The Night Together
The Jean Genie
Lady Grinning Soul
タグ:David Bowie 1973
2012-02-21 15:40
nice!(0)
コメント(0)
トラックバック(0)▲ページトップ▲
コメント 0