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Claudine Longet/『We've Only Just Begun』 [CD]

Weve-Only-Just-Begun.jpg『We've Only Just Begun』も1970年代に Claudine Longet がリリースしたスタジオ・アルバムで、Barnaby Records に移籍後に最初にリリースされた通算6枚目のスタジオ・アルバムだった。

Barnaby Records は Claudine の14歳年上の夫 Andy Williams が立ち上げたレーベルだったが、この『We've Only Just Begun』がリリースされた頃の1971年、Claudine と Andy は既に別居中の関係だった。(正式に離婚が成立したのは1975年1月)

『We've Only Just Begun』のプロデュースは A&M 時代のデビュー盤から最後のアルバム『Run Wild, Run Free』までアレンジやプロデュースを務めてきた Nick DeCaro が、このアルバムでもその任に就いていた。

アルバムの最初にある『They Long To Be Close To You』は Burt Bacharach と Hal David の共作で、Dionne Warwick の1964年のアルバム『Make Way For Dionne Warwick』に初めて収録され、The Carpenters が1970年に全米 No.1 を記録した曲。

The Carpenters のヒットで知られる曲は、このアルバムにもう1つあり、アルバムのタイトルになった『We've Only Just Begun』は元々カリフォルニアにある銀行の CM 用に作られ、The Carpenters のバージョンは1970年に全米チャートで最高2位を記録した。

タイトル曲に続いて、ふたつの Motown レーベルの代表曲がこの『We've Only Just Begun』に登場する。1曲目は LP 時代のA面最後を飾った The Jackson 5 の1970年に全米チャートで No.1 を記録した『I'll Be There』。もう1曲は LP のB面トップに配された『Ain't No Mountain High Enough』で、1970年に Diana Ross のカバーで、やはり全米チャートで No.1 を記録した。

この Motown レーベルの2曲に続いて、また聴いたことのある曲が続く。

シンプルに Melanie として知られるアメリカ出身のシンガー・ソングライターの『What Have They Done To My Song, Ma』は1971年に全英チャートで39位を記録。Melanie のカバーはもう1曲あり、2曲目の『Peace Will Come According To Plan』は全米 Top40 入りを果たした曲だった。

『What Have They Done To My Song, Ma』に続く『Cry Me A River』は1953年に Arthur Hamilton によって書かれたジャズの名曲で、古くは1960年代序盤に Ella Fitzgerald や Sam Cooke がカバーをして、1955年には女優兼歌手の Julie London の歌ったカバーが英22位/米9位を記録してミリオン・セラーにもなっていた。

『We've Only Just Begun』は他に、Barnaby Records 移籍後初のシングルに選ばれた『Broomstick Cowboy』が Bobby Goldsboro というアメリカのカントリー・シンガーの曲で、1965年には同名のアルバムもリリースされている。

『Broomstick Cowboy』のシングルB面に収められた『Long Long Time』は Gary White 作で1970年に Linda Ronstadt の2ndアルバム『Silk Purse』に収録されている。

アルバム最後の曲『Electric Moon』はフレンチ・ポップを思わせる曲で、スコットランド出身の Donovan が Claudine の為に書いた曲とのことで、Donovan のオリジナル・バージョンはリリースされていない珍しいレアな曲らしい。

『Electric Moon』の前にある『Make It With You』はロサンゼルスで結成された Bread の中心人物 David Gates が書いた曲で、1970年にリリースされて全米 No.1 になり、全英チャートでも最高5位を記録し、Claudine のバージョンでは艶かしい声も聴ける。

今回入手した2007年に紙ジャケット仕様でリイシューされた『We've Only Just Begun』にはシングルとしてリリースされた2曲がボーナス・トラックとして収録されていた。前者は Buffy Sainte-Marie というカナダ出身シンガー・ソングライターの1969年のアルバム『Illuminations』に収録され、後者は原題が『Bashana Haba'ah』という元々はヘブライ語で書かれた曲らしい。

この『We've Only Just Begun』も Claudine の特徴あるボーカルがたっぷり聴け、こういうスタイルの女性アーティストが好きなら、ハマるアルバムだった。しかし、このアルバムと続く『Let's Spend The Night Together』はチャートやセールス面で奮わず、Claudine の音楽活動もここで終わってしまった。

だが、そうなると A&M 時代に残された5枚のアルバムの内容が気になるというもの。3月にリイシュー予定されている5枚のスタジオ・アルバムを全部聴いてみたい気持ちが、この2枚のアルバムを聴いて更に強くなった。

Weve-Only-Just-Begun.jpgWe've Only Just Begun
They Long To Be Close To You
Peace Will Come According To Plan
Broomstick Cowboy
Long Long Time
We've Only Just Begun
I'll Be There
Ain't No Mountain High Enough
What Have They Done To My Song, Ma
Cry Me A River
Make It With You
Electric Moon
【2007 Bonus Tracks】
Guess Who I Saw In Paris
Anytime Of The Year


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