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The Doobie Brothers/『The Doobie Brothers』 [CD]

The-Doobie-Brothers.jpgThe Doobie Brothers は1980年代中盤の一時期、活動停止状態だったが、今も現役で活動を続けている。

カリフォルニア州サンホセ地区でその母体が結成された The Doobie Brothers は、まず最初にドラムの John Hartman に知人を介してギターの Tom Johnston が紹介され、PUD というバンドで活動を開始。そこにベースの Dave Shogren とギターの Patrick Simmons が加わり、バンド名を The Doobie Brothers とマリファナ煙草のスラングである Doobie を使った名前に変え、最初のメンバーである4人が決定した。

バイク乗りが集まるような場所でライブを行い、その中には Hells Angels のメンバーの集まる場所もあったとか。Santa Cruz 周辺でライブ活動をしつつ、最初のスタジオ・アルバム『The Doobie Brothers』をレコーディング。そのジャケットで4人のメンバーはバイカーのような姿で写っていたが、それは当時のバンド活動を反映してのことだったかもしれない。

このデビュー盤のプロデュースは一時活動停止になるまでの全スタジオ・アルバムを手掛けることになる Ted Templeman が起用された。ドラマーだった Ted Templeman も Santa Cruz 地区で1960年代に The Tikis というバンドで活動し、後にこのバンドは Harpers Bizarre と改名。1970年代に入って活動の場をプロダクションに移した Ted Templeman の手掛けたバンドの1つが、その後、長い付き合いとなる The Doobie Brothers だった。

ジャケットに写る4人は左から John Hartman、Tom Johnston、Dave Shogren、そして Patrick Simmons という順番。モノクロの画像でバンド名しかないシンプルなジャケットに写る4人は揃って長髪でバイカーなスタイルで、このジャケットではとても売れると思えないが、これも当時のバンドを取り巻く状況を配慮して決められたのだろう。

SIDE ONE に5曲、SIDE TWO に6曲の全11曲で構成されたデビュー盤は『Beehive State』を除いて、ほぼ全ての曲を Tom Johnston が作り、この頃 Patrick Simmons が作った曲は『Slippery St. Paul』と『Closer Every Day』の2曲だけ。アルバム最後の曲で古くからのトラディショナルな『Chicago』も Patrick Simmons がアレンジした曲だった。

Patrick Simmons が手掛けたアルバム最後の2曲の前にある、デビュー盤で最もハードな曲『Beehive State』は同郷の Randy Newman が1968年にリリースした同名のデビュー盤に収められていた曲のカバーだった。

The Doobie Brothers のデビュー盤は Tom Johnston と Patrick Simmons の弾くアコースティック・ギターと、この二人に Dave Shogren を加えたコーラスが映える曲が多く、カバーの『Beehive State』を除くと、このスタイルでアルバムはまとめられていた。

後に有名となる曲が見当たらない The Doobie Brothers のデビュー盤からシングルは1曲目の『Nobody』がカットされたが、全米チャートでは58位が最高。アルバムのセールスもこのデビュー盤は芳しくなく、全米チャートで210位にランクされるのがやっと。だが、後のアメリカ西海岸を代表するアルバムや曲に比べ、シンプルなスタイルの The Doobie Brothers もいいな! と思わせる一枚だった。

このデビュー盤は2011年に Edsel レーベルから2ndアルバム『Toulouse Street』との2枚組でリイシューされ、そこには10曲のボーナス・トラックが追加された。その10曲もデビュー盤とほぼ同じ収録時間の約35分のボリュームだが、この10曲は2000年にリリースされた4枚組のボックス・セット『Long Train Runnin' 1970-2000』に収録された内容で、既にボックスを持っている方にはメリットがないかもしれない。

この追加された10曲の中で注目は1973年リリースの3rdアルバム『The Captain And Me』に収録される『Long Train Runnin'』の初期バージョン『Osborne』が聴けること。これを含む『Four Days Gone』までの5曲は1971年7月9日にハリウッドでレコーディングされ、以降の5曲はサンフランシスコで1971年の9月9日から10月6日にかけてレコーディングされたと記されている。

2011年の Edsel レーベルからの2枚組でのリイシューは『Minute By Minute』までの8枚のアルバムがラインアップされている。今回のリイシューで新たなリマスターが行われたか記載はないが、The Doobie Brothers のオリジナルのアルバムは一枚も手元になく、上記のボックスもなかったので、この4つの2枚組はなかなか魅力的なアイテムだった。

これを機会に The Doobie Brothers も、その足跡をアルバム毎に辿ってみようと思っている。

The-Doobie-Brothers.jpgThe Doobie Brothers The Doobie Brothers - The Doobie Brothers
【SIDE ONE】
Nobody
Slippery St. Paul
Greenwood Creek
It Won't Be Right
Travelin' Man
【SIDE TWO】
Fellin' Down Farther
The Master
Growin' A Little Each Day
Beehive State
Closer Every Day
Chicago
【2011 Bonus Tracks】
Nobody (single remix)
Daughters Of The Sea (early demo version)
Armadillo Death Chant
Osborne (Long Train Running)
Four Days Gone
Spiel
Lovin' My Way Back Home
Pat's Song
Bluejay
Peace In The Valley


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