The Vaccines／『What Did You Expect From The Vaccines?』

イギリスの BBC が選出する Sound of 2011 で第3位にランクされた The Vaccines の『What Did You Expect From The Vaccines?』は2011年3月14日にリリースされ、そのジャケットの雰囲気も気になる存在だった。

The Vaccines はロンドンで2010年早々にギターの Justin Young と Freddie Cowan、ベースの Árni Hjörvar、ドラムの Pete Robertson の4人で結成され、その年の秋には英国ツアーを行い、それはイギリスのメディアで好意的な評価で受け入れられた。

その後、11月末にはデビュー・シングルとして『Wreckin' Bar (Ra Ra Ra)』と『Blow It Up』のカップリングが1000枚の限定でリリースされ、音楽雑誌『Q』の Track Of The Day にも選ばれた。

年が明けた2011年早々に BBC の Sound of 2011 の発表もあり、再びツアーを行なった The Vaccines はこの時期に初のアメリカ・ツアーも行い、そのときのライブでは Blondie の Debbie Harry も見に来たという。

デビュー盤のリリースに先駆けリリースされた2ndシングル『Post Break-Up Sex』は全英チャートで最高32位をマーク。そしてデビュー盤の『What Did You Expect From The Vaccines?』がリリースされ、こちらは全英チャートで最高4位まで上昇した。

デビュー盤の評価も英国々内では高い評価が相次ぎ、前述の『Q』では5つ星の満点に対して4つ星という評価を受け、『MOJO』『UNCUT』なども同様の評価をし、『NME』では10点満点中で8点という高評価だった。

アルバム・リリース後も『If You Wanna』『Norgaard』『Wetsuit』が2011年の暮れにかけて次々とシングル・カットされ、The Vaccines の評価は2012年になっても NME Awards で Best New Band に選出され、ラジオ局の XFM は The Vaccines を New Music Award に選出した。

2011年の Brit Awards では Critics' Choice の次点だったが、2012年は Best New Artist の候補にも挙げられた。

冒頭にも記したが、誰かに寄り添う女性の画像とバンド名しかないジャケットから、どんなサウンドか予想ができない点も、この The Vaccines のアルバムを聴きたいという気になったし、全部で11曲 (隠しトラックの『Somebody Else's Child』を入れても12曲)、わずか33分ちょっとのデビュー盤は1分や2分台の曲が多く、その単純さに妙にハマってしまった。

現在は今年にリリース予定の2ndアルバムのレコーディング中とも伝えられている。その2ndアルバムも、このデビュー盤のタイトル同様、何かを期待しながら待ち望む一枚になりそうだ。

What Did You Expect From The Vaccines?
Wreckin' Bar (Ra Ra Ra)
If You Wanna
A Lack Of Understanding
Blow It Up
Wetsuit
Norgaard
Post Break-Up Sex
Under Your Thumb
All In White
Wolf Pack
Family Friend
Somebody Else's Child (hidden track)

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