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David Bowie/『Sound + Vision』 [CD]

Sound-+-Vision.jpgこのブログでよく取り上げる David Bowie のアルバム。手元にある中でも、この1989年にリリースされた『Sound + Vision』のボックスは当時、他の CD と比べて少し高い存在だったが、 Bowie の1970年代の曲が聴けることや、収録曲の豊富さもあって貴重なボックスだった。

この『Sound + Vision』は渋谷の TOWER RECORDS で手に入れ、当時のフリー・ペーパー BOUNCE では、このボックスと Rykodisc からリイシューされる予定の RCA 時代のアルバムの特集が組まれていて、その BOUNCE もこのボックスと共に今でも保存している。

当時、Rykodisc からリイシューされたアルバムは全部で18枚。1989年当時、Bowie のRCA 時代のアルバムはほぼ全て CD で入手が困難な状況で、1980年代に入って大ヒットした『Let's Dance』以降の Bowie しか知らない身として、この『Sound + Vision』に詰め込まれた曲の多くは、どれもが初めて聴くものばかりだった。

この頃はまだレアな曲の存在や、未発表曲の貴重さに目を配るほどの余裕がなかったが、『Sound + Vision』の3枚の CD に収められた曲の中には RCA 在籍時のスタジオ・アルバムで聴けなかった曲も随所にあり、1枚目の CD はそんな曲が序盤に集中していた。

Ziggy 時代の曲はライブ・バージョンが収録されていたり、『Station To Station』やベルリン3部作にある曲もライブ・バージョンだったりと、オリジナルのスタジオ・アルバムでのバージョンが聴けないことがマイナスにも思えたが、RCA 時代のライブ盤からも適度に曲が選ばれ、その3枚のライブ盤も Rykodisc からリイシューに予定されていたので、それらにも関心を持ってもらおうという意図から、このような選曲になったのだろう。

また、多くのレア・テイクが収められた点は、それぞれのスタジオ・アルバムのリイシューにも引き継がれ、この『Sound + Vision』リリース時には、まず初期3枚のスタジオ・アルバムがリリースされ、その3枚にはそれぞれ3曲から4曲のボーナス曲が追加されていた。それ以降のリイシュー予定のアルバムにも、どんなレア・テイクが入るのか、それもこの『Sound + Vision』というボックスを知り、興味が高まった。

『Sound + Vision』にある各ディスクのレーベル面は収録されたアルバムのタイトルが大小のフォントで縦横にデザインされ、それもなかなかいい眺めだった。

4枚目のディスクには3曲の未発表ライブ音源と CD Video 形式で『Ashes To Ashes』の PV が収められ、同梱ブックレットはフォントのデザインも CD のレーベル面、それぞれのジャケットにあるフォントと共通のデザインでオールカラー。その上、全曲のレコーディング・メンバーも記された詳細なモノだった。

Roger Gorman のデザインによるこの『Sound + Vision』は翌1990年の Grammy 賞で Best Album Package にも選ばれた。『Sound + Vision』の4枚組は、それ以降、いろいろなアーティストがリリースしたボックス・セットのお手本となるような存在だった。

『Sound + Vision』は1989年のリリースを最初として、1995年に CD Video の4枚目のディスクが CD-ROM になり、パッケージも1989年の LP 大のケースから CD サイズのコンパクトな形態に変更された。1989年版は透明なクリアケースに Bowie の表情がプリントされた綺麗なモノだったが、その迫力が1995年版ではなくなってしまったのが残念だった。

そして2003年には4枚のディスクが全て CD になり、収録曲は Tin Machine 時代の音源も含む1993年のスタジオ・アルバム『Black Tie White Noise』までに拡大され、最後の曲は1997年のシングル『Seven Years in Tibet』のB面曲で、しかもライブ・バージョンという、『Sound + Vision』の企画意図に沿ったような曲で締め括られていた。

今では2003年版の『Sound + Vision』が収録曲の数も多く、入手も容易なことから、お勧めは2003年版になるが、1989年版の『Sound + Vision』もフリー・ペーパーの BOUNCE と共に数年に一度は振り返って聴いてみたくなるボックス・セットだ。

Sound + Vision
【Sound + Vision I】
Space Oddity (Previously unreleased original demo 1969)
Wild-Eyed Boy From Freecloud (Rare B-Side version)
The Prettiest Star (Single version)
London Bye Ta-Ta (Previously unreleased track recorded 1970)
Black Country Rock
Sound-+-Vision-I.jpgThe Man Who Sold The World
The Bewlay Brothers
Changes
Round And Round (B-side from Ziggy sessions 1971)
Moonage Daydream
John, I'm Only Dancing (Aladdin Sane outtake)
Drive-In Saturday
Panic In Detroit
Ziggy Stardust (Live)
White Light / White Heat (Live)
Rock 'N' Roll Suicide (Live)
【Sound + Vision II】
Anyway, Anyhow, Anywhere
Sorrow
Don't Bring Me Down
Sound-+-Vision-II.jpg1984 / Dodo (Previously unreleased track recorded 1973)
Big Brother
Rebel Rebel (Rare single version)
Suffragette City (Live)
Watch That Man (Live)
Cracked Actor (Live)
Young Americans
Fascination
After Today (Previously unreleased Young Americans outtake 1975)
It's Hard To Be A Saint In The City (Previously unreleased track recorded 1975)
TVC15
Wild Is The Wind
【Sound + Vision III】
Sound And Vision
Be My Wife
Speed Of Life
Helden (German version of "Heroes" 1989 remix)
Sound-+-Vision-III.jpgJoe The Lion
Sons Of The Silent Age
Station To Station (Live)
Warszawa (Live)
Breaking Glass (Live)
Red Sails
Look Back In Anger
Boys Keep Swinging
Up The Hill Backwards
Kingdom Come
Ashes To Ashes
Sound-+-Vision-Plus.jpg【Sound + Vision Plus】
- Audio - (Previously unreleased live versions, Recorded at the Music Hall, Boston 10/01/72)
John I'm Only Dancing
Changes
The Supermen
- Video -
Ashes To Ashes
タグ:David Bowie 1989


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