Ana Popović/『Comfort To The Soul』 [CD]
2003年にリリースされた旧ユーゴスラビア、ベオグラード出身の Ana Popović の2ndアルバム『Comfort To The Soul』も、ブルース、ロック、ジャズの要素が詰まったアルバムで、1曲目の『Don't Bear Down On Me (I'm Here To Steal The Show)』からガツン! と、やられてしまった。
このアルバムで Ana が書いた曲は4曲と少ないが、数曲あるカバー曲も含め、Ana のスライド・ギターやソウル感溢れるボーカルがたっぷりと聴ける。ジャケットに写る Ana の様子からは今回も想像がつかない、いい意味で予想を覆すアルバムだ。
英語が母国語でない Ana が歌う英語の歌は、ちょっとクセがあり、それが今までに聴いていた白人ブルースの曲と違い、豪快なギター・ワークと共に、この『Comfort To The Soul』での聴きどころになっている。
Stevie Ray Vaughan がもし今も生きていたら、Ana との共演なんて、とても面白い、いや、楽しいモノになっていたのでは…という想像も掻き立てられる、そんなアルバムだ。
『Comfort To The Soul』にあるカバーで最初に登場するのは1930年に The Mississippi Sheiks がシングル・カットした『Sittin' On Top Of The World』で、この曲は後に Ray Charles や Howlin' Wolf、Cream もカバーした曲。この曲の終盤にある Ana のギター・ソロは必聴だ。
この曲に続くのが、とても意外なカバーで Donald Fagen と Walter Becker が Steely Dan の1974年のスタジオ・アルバム『Pretzel Logic』のために書いた『Night By Night』。Steely Dan のオリジナルはスマートでジャズな曲だったが、Ana のバージョンでは女性コーラスが少しだけオリジナルの雰囲気を残しているが、ここでも Ana のギターを中心に大胆なアレンジがされている。
ジャズのようなギター・ワークを聴かせてくれるのが、次の『Navajo Moon』というインストルメンタル。ここで一旦、ここまでの熱気をクールダウンさせるかのように、澄んだトーンの Ana のギターが聴ける。ここでの Ana のプレイは Jeff Beck をも彷彿させる。
続く『Need All The Help I Can Get』は Tracy Nelson というアメリカ、ウィスコンシン州出身の女性シンガーが1995年にリリースした『I Feel So Good』にあった曲のカバーだが、Tracy Nelson のオリジナルを知らないので、Ana のオリジナルと感じる曲に仕上がっていた。
『Recall The Days』はこの2ndアルバムで数少ない Ana のオリジナル。Ana くらいギターに自信があるアーティストなら、ギター・ソロをたっぷりフューチャーして長い曲になりがちだが、この曲も含め、2ndアルバムにある曲はほとんどが3分台にまとめられ、どの曲もとても聴きやすい。
『Fool Proof』は Lyn Jones によるハーモニカや、ふたりの女性コーラスも交え、この2ndアルバムで一番ロックな曲になっている。これも3分台とコンパクトにまとまっているが、ライブ映えのする曲だった。
『Comfort To The Soul』最後の曲『Jaco』は Pat Metheny のカバーのようだが、Ana のバージョンは歌詞も加わったことでオリジナルと全然違う曲のよう。同梱されたブックレットには Pat Metheny のクレジットがなかったので、Ana による同名異曲と捉えるべきかもしれない。
ライブ映えのする曲が多いと思った『Comfort To The Soul』は、その考えどおり、2005年のライブ盤『ANA!』で、やはり多く取り上げられていた。そのライブ盤『ANA!』のことは、また次の機会に!
Comfort To The Soul
Don't Bear Down On Me (I'm Here To Steal The Show)
Love Me Again
Comfort To The Soul
Change My Mind
Sittin' On Top Of The World
Night By Night
Navajo Moon
Need All The Help I Can Get
Recall The Days
Fool Proof
Jaco
このアルバムで Ana が書いた曲は4曲と少ないが、数曲あるカバー曲も含め、Ana のスライド・ギターやソウル感溢れるボーカルがたっぷりと聴ける。ジャケットに写る Ana の様子からは今回も想像がつかない、いい意味で予想を覆すアルバムだ。
英語が母国語でない Ana が歌う英語の歌は、ちょっとクセがあり、それが今までに聴いていた白人ブルースの曲と違い、豪快なギター・ワークと共に、この『Comfort To The Soul』での聴きどころになっている。
Stevie Ray Vaughan がもし今も生きていたら、Ana との共演なんて、とても面白い、いや、楽しいモノになっていたのでは…という想像も掻き立てられる、そんなアルバムだ。
『Comfort To The Soul』にあるカバーで最初に登場するのは1930年に The Mississippi Sheiks がシングル・カットした『Sittin' On Top Of The World』で、この曲は後に Ray Charles や Howlin' Wolf、Cream もカバーした曲。この曲の終盤にある Ana のギター・ソロは必聴だ。
この曲に続くのが、とても意外なカバーで Donald Fagen と Walter Becker が Steely Dan の1974年のスタジオ・アルバム『Pretzel Logic』のために書いた『Night By Night』。Steely Dan のオリジナルはスマートでジャズな曲だったが、Ana のバージョンでは女性コーラスが少しだけオリジナルの雰囲気を残しているが、ここでも Ana のギターを中心に大胆なアレンジがされている。
ジャズのようなギター・ワークを聴かせてくれるのが、次の『Navajo Moon』というインストルメンタル。ここで一旦、ここまでの熱気をクールダウンさせるかのように、澄んだトーンの Ana のギターが聴ける。ここでの Ana のプレイは Jeff Beck をも彷彿させる。
続く『Need All The Help I Can Get』は Tracy Nelson というアメリカ、ウィスコンシン州出身の女性シンガーが1995年にリリースした『I Feel So Good』にあった曲のカバーだが、Tracy Nelson のオリジナルを知らないので、Ana のオリジナルと感じる曲に仕上がっていた。
『Recall The Days』はこの2ndアルバムで数少ない Ana のオリジナル。Ana くらいギターに自信があるアーティストなら、ギター・ソロをたっぷりフューチャーして長い曲になりがちだが、この曲も含め、2ndアルバムにある曲はほとんどが3分台にまとめられ、どの曲もとても聴きやすい。
『Fool Proof』は Lyn Jones によるハーモニカや、ふたりの女性コーラスも交え、この2ndアルバムで一番ロックな曲になっている。これも3分台とコンパクトにまとまっているが、ライブ映えのする曲だった。
『Comfort To The Soul』最後の曲『Jaco』は Pat Metheny のカバーのようだが、Ana のバージョンは歌詞も加わったことでオリジナルと全然違う曲のよう。同梱されたブックレットには Pat Metheny のクレジットがなかったので、Ana による同名異曲と捉えるべきかもしれない。
ライブ映えのする曲が多いと思った『Comfort To The Soul』は、その考えどおり、2005年のライブ盤『ANA!』で、やはり多く取り上げられていた。そのライブ盤『ANA!』のことは、また次の機会に!
Comfort To The Soul
Don't Bear Down On Me (I'm Here To Steal The Show)
Love Me Again
Comfort To The Soul
Change My Mind
Sittin' On Top Of The World
Night By Night
Navajo Moon
Need All The Help I Can Get
Recall The Days
Fool Proof
Jaco
タグ:Ana Popovic 2003
2012-08-18 14:50
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