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Ana Popović/『Unconditional』 [CD]

Unconditional.jpg旧ユーゴスラビアのベオグラード出身、Ana Popović が2011年にリリースした現時点での最新スタジオ・アルバム『Unconditional』は、アメリカのニューオリンズにある2つのスタジオで2011年2月にレコーディングされた。

終盤の『Work Song』以降、『Summer Rain』を除く4曲はカバーだが、それ以外の8曲は全て Ana が作曲。オリジナルの8曲中、『Business As Usual』と『Summer Rain』の2曲で共作者はいるが、他の曲は全て Ana が書いた曲となっている。

5曲目の『Slideshow』は、このアルバム唯一のインストルメンタルで、ここではゲストに Sonny Landreth を迎え、Ana とのスライド・ギターの共演が繰り広げられている。

簡単にカバー曲の内容を紹介すると、8曲目『Work Song』のオリジナルは1960年の Nat Adderley。それに比べて、10曲目の『Voodoo Woman』は『Unconditional』のリリースの前年、2010年に Gator Bait というバンドがリリースしたアルバム『One Thing Still Stands』にあった曲。

続く『One Room Country Shack』は、またグッと過去に遡り、1952年に Mercy Dee がリリースした曲。最後の『Soulful Dress』は Marcia Ball が1984年にリリースした同名のアルバムに収録されていた曲と、カバー曲は単に古い曲だけでなく、幅広い世代からユニークな曲が選ばれている。

以前のアルバムに比べると豪快にスライド・ギターを弾きまくる曲は少なくなったように感じ、ボーカルはブルースの色がより濃くなった。また、以前のアルバムではジャズの雰囲気を前面に押し出した曲があったが、この最新作ではその類の曲は減り、よりブルースを意識した曲が多くなった。その代表が終盤に登場する『One Room Country Shack』で、6分を超すこの曲はこのアルバムのハイライトのひとつだ。

ホンキー・トンクなピアノがある最後の曲『Soulful Dress』もカバーだが、わずか3分弱の短さの中に Ana のスライドもたっぷりとあって、ここではホーンの音も絡んで、ライブでは各パートのソロ・プレイが楽しそうな曲だ。

1曲目の『Fearless Blues』がアコースティック・ギターで始まるのも意表を突いたかたち。この曲では Ana のアンプラグド・セッションも面白そうに思えた。2曲目の『Count Me In』は軽快なテンポの曲で、ここでは Jason Ricci によるハーモニカと Ana のスライド・ギターの共演もあり、これもライブで見てみたい曲だ。

『Unconditional』のジャケットはこれまでの Ana のアルバムにない女性らしさをよりアピールした画像で、ジャケット買いを誘うかもしれない。タイトル曲を含め聴きどころの多いアルバムなので、ジャケットがきっかけでも全然構わない。ぜひ、一度は聴いて欲しいと思う Ana の最新作だ。

Unconditional.jpgUnconditional Unconditional - Ana Popovic
Fearless Blues
Count Me In
Unconditional
Reset Rewind
Slideshow
Business As Usual
Your Love Ain't Real
Work Song
Summer Rain
Voodoo Woman
One Room Country Shack
Soulful Dress
タグ:Ana Popovic 2011


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