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Heart/『Fanatic』 [CD]

Fanatic.jpg久しぶりに全米アルバム・チャートで Top10 を記録した前作『Red Velvet Car』から2年。Ann と Nancy の Wilson 姉妹 (しか、オリジナル・メンバーがいなくなってしまった) 率いる Heart が、通算14枚目のスタジオ・アルバム『Fanatic』を完成させた。

『Red Velvet Car』の後にキャリアを総括するボックス・セット『Strange Euphoria』を今年の夏にリリースした Heart だが、そこから、ほとんど間を開けずに全て新曲のフル・アルバムが届けられた。

プロデュースには『Red Velvet Car』以来、『Strange Euphoria』でも共に仕事をしたカナダ出身の Ben Mink を起用。Ben は全10曲のライターにも Ann と Nancy と共に記され、今や Wilson 姉妹と Heart の重要な位置にあるようだ。

同梱されたブックレットによれば、『Fanatic』の主なレコーディングは2011年の12月から今年1月にかけてロサンゼルスで行われ、仕上げのミキシングは今年の3月19日から4月7日、シアトルにて。そしてマスタリングは今年5月、カナダのバンクーバーで行われたと、記述があった。

今年の春先はボックス・セット『Strange Euphoria』の話題が盛り上がっていた頃。と、いうことは、その裏で着実に『Red Velvet Car』に続く、この『Fanatic』の準備がなされていたようだ。

そして、レコーディングに関してはブックレットに更に細かく記述があり、2011年5月から今年3月にかけて様々な場所で行われたとあった。この期間は Def Leppard とツアーを行なっていた時期でもあり、その滞在先のホテルかと思われる記述もあった。そう考えると、この『Fanatic』の制作は、そういう初期のアイディアの段階から、ほぼ1年が費やされたと伺える。

時間をかけて作られた『Fanatic』だが、作り込み過ぎの印象はなく、『Red Velvet Car』と同じで Heart というバンドの初期に近いサウンドになっていた。Nancy が唯一ボーカルの『Walkin' Good』では、 やはりカナダ出身の Sarah McLachlan をボーカルに迎えてもいる。

アルバムの最後を飾る『Corduroy Road』では、デビュー当時に話題になった Led Zeppelin のようなスタイルも披露し、この『Fanatic』を締め括っている。

Heart は『Fanatic』のリリース後、このアルバムをサポートするため再びツアーに出る。そのプロモーションとして、北米のアダルト・コンテンポラリーなラジオ向け局向けに『Walkin' Good』を、ロック・ラジオ局向けにタイトル曲の『Fanatic』をシングル・カット。Ann と Nancy がメイン・ボーカルの2曲を、それぞれのラジオ局向けに用意し、Heart が持つハードとソフトな面を上手く利用している。

1980年代中盤のシーンに復活した頃のような華やかさはないが、この『Fanatic』もまた、初期の Heart が好きだったファンに高い評価をされそうなアルバムだ。

Fanatic.jpgFanatic Fanatic - ハート
Fanatic
Dear Old America
Walkin' Good (w/ Sarah McLachlan)
Skin And Bones
A Million Miles
Pennsylvania
Mashalla!
Rock Deep (Vancouver)
59 Crunch
Corduroy Road
タグ:heart 2012


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