Eric Clapton／『HOMEBOY』

勤労感謝の休日、PC に録り込んだ CD をランダムで聴いていると、久しぶりに聴く CD が次から次へとかかり、まだ、ブログで紹介していない CD が手元にたくさんあることに気づいた。

この Eric Clapton がメインで参加した、Micky Rourke 主演の同名映画のオリジナル・サウンドトラック盤『HOMEBOY』も、その中の一枚。

手元にある CD のジャケットは、この (→) デザインだが、これはリリース当時の頃だけだったようで、その後、Micky Rourke の画像と、ジャケットに使われた文字の書体は変更され、別のデザインになっているようだ。

このサウンドトラック盤は CD の他に LP でもリリースされたようだが、『Country Bikin'』『Party』『Training』『Chase』の4曲は CD だけで聴ける曲で、いずれもテンポの速い曲。この4曲では Eric Clapton の弾きまくるギターがたっぷりと楽しめる。

サウンドトラック盤には Eric Clapton の他に、ベースに Nathan East、ドラムに Steve Ferrone という、この頃のツアーに同行していたリズム隊のふたりが参加。さらにキーボードには Michael Kamen の名前があった。

この当時の Eric Clapton は映画音楽との関わりも積極的で、『HOMEBOY』の前年、1987年には Michael Kamen と David Sanborn と共に Mel Gibson 主演の『Lethal Weapon』のサウンドトラック盤にも参加していた。

『HOMEBOY』のサウンドトラック盤に関わった時期は、オリジナルのスタジオ・アルバムとして1986年の『August』をリリースした後で、1989年の『Journeyman』がリリースされる前。さらに1988年の春は、それまでのキャリアを総括する4枚組の『Crossroads』というボックスをリリースした頃だった。

『August』は全米アルバム・チャートで最高3位まで上昇。Tina Turner と共演した『Tearing Us Apart』も話題になるなど、この頃のアメリカでの Eric Clapton の活動は活発。そんな、いろいろな状況が相まって、『HOMEBOY』のサウンドトラック盤に参加ということになったのだろうか。

ソロ・アルバムでは当然メイン・ボーカルも披露、Tina Turner との共演には驚かされたが、『HOMEBOY』のサウンドトラック盤では、そのボーカルを封印。Eric Clapton 名義の14曲は全てインストルメンタルだった。

だが、CD のみ収録の4曲では当時のソロ・アルバムであまり聴けなかったソロ・プレイがたっぷり堪能できたし、それ以外の曲では、じっくりと弾くギターが聴きどころで、他のアーティストの曲を含むサウンドトラック盤だったが、Eric Clapton のもうひとつのオリジナル・アルバムと呼べるほどの、充実した内容のアルバムだった。

と、サウンドトラック盤の内容ばかりで、肝心の Micky Rourke が主演した映画の内容となると、これまでに見る機会がなく、どんな内容の映画なのかは全く知らない。

しかし、映画の内容を知らなくとも Eric Clapton のギター・プレイが大いに楽しめる! という、それだけで十分なアルバムだが、今では手に入れるのが難しいアルバムのようだ。

HOMEBOY
Travelling East
Johnny
Call Me If You Need Me by Magic Sam
Bridge
Pretty Baby by J.B. Hutto & The New Hawks
Dixie by Eric Clapton/Nathan East
Ruby's Loft
Country Bikin'
I Want To Love You Baby by Peggy Scott/Jo Jo Benson
Bike Ride
Ruby
Party
Living In The Real World by The Brakes
Training
Final Fight
Chase
Dixie
Homeboy

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