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The Traveling Wilburys/『Volume One』 [CD]

VolumeOne.jpg2012年の後半から Jeff Lynne は、精力的 (?) に新作や旧譜を、あの手この手でリリース。この一年は、ちょっとした Jeff Lynne 再評価な様相を呈しているが、Electric Light Orchestra 名義でもなく、Jeff Lynne 名義でもないアルバムで、とても重要な必聴のアルバムがあった。

それが、この The Traveling Wilburys の、1988年秋にリリースした全10曲入りのデビュー盤だ。

ジャケットを見れば誰がメンバーかバレバレの The Traveling Wilburys。一応、クレジットにあった名前を拾うと、Nelson Wilbury、Otis Wilbury、Lefty Wilbury、Charlie T. Wilbury, Jr、Lucky Wilbury とあったが、その素性は順番に George Harrison、Jeff Lynne、Roy Orbison、Tom Petty、そして Bob Dylan という5人だった。

その結成までの経緯は、よく閲覧している、このブログで最近紹介され、それもあって、このデビュー盤の『Volume One』を久しぶりに通して聴いてみた。

元々は George のシングルB面用の曲を作るのが、このスーパー覆面バンド結成の発端だったというが、それがこんな5人を集めてしまったというのも夢物語のようだ。

この5人によるシングル『Handle With Care』の PV は、なんとか Wilbury という偽名をそれぞれ使っていたのに、素顔丸出しで一本のマイクに向かって歌うという、なんとも温かみのある映像だった。

『Handle With Care』は英米のチャートでそれぞれ最高21位と45位を記録。だが、アルバムはそれよりもっといい結果をマークし、全英チャートでは最高16位を、全米チャートではさらに上位となる最高3位を記録し、アメリカでのセールスは300万枚を突破した。

アルバムのプロデュースは表記上は Nelson と Otis だったが、要するに George と Jeff のふたりによる共同プロデュース。ギタリストばかりが5人も揃ったバンドのドラムには、これまた職人の Jim Keltner が起用された。

このデビュー盤は1988年以降、長い間、廃盤状態が続き、なかなか入手できない存在だったが、2007年に Rhino から『The Traveling Wilburys Collection』というかたちでリマスター盤がリイシューされ、ここには次のアルバム (にしてラスト・アルバム) の『Volume 3』と、その2枚を挟むように Disc 2 として各種映像を収めた DVD を含めた3枚セットになっていた。

この中にあるデビュー盤『Volume 1』には2曲の未発表曲がボーナスとしてあり、そこには新たな Wilbury ファミリーとして Ayrton Wilbury の名前があった。この Ayrton の正体は、George の息子 Dhani Harrison だった。

その Dhani はボーナス曲の『Maxine』でギター・ソロを披露。もうひとつの『Like A Ship』と合わせ、バック・コーラスも務めていた。

このボーナス2曲も含め、全ての曲は Traveling Wilburys 名義で作られたとオリジナルでは表記されていたが、2007年のリイシュー版では1曲ずつ、楽曲の版権元が記され、どの曲が誰の曲なのか、明らかにもなった。

1988年のオリジナル・リリース当時は、メイン・ボーカルを務めた者が、その曲をメインに作ったと考えていたが、それが大筋で正しく、結成のきっかけが George のシングル曲だったこともあり、その George がメインな曲が4曲。次に多いのが Dylan の4曲、Jeff と Tom の曲はそれぞれ2曲ずつだった。

Jeff の書いた『Not Alone Any More』はイントロからすぐにそれと分かる曲だが、ボーカルは Roy Orbison。これが、またピタリをハマった素晴らしい曲だった。

VolumeOne.jpgVolume One Traveling Wilburys, Vol. 1 (Remastered) - トラヴェリング・ウィルベリーズ
Handle With Care (George Harrison)
Dirty World (Bob Dylan)
Rattled (Jeff Lynne)
Last Night (Tom Petty)
Not Alone Any More (Jeff Lynne)
Congratulations (Bob Dylan)
Heading For The Light (George Harrison)
Margarita (Tom Petty)
Tweeter And The Monkey Man (Bob Dylan)
End Of The Line (George Harrison)
【The Traveling Wilburys Collection Bonus Tracks】
Maxine (George Harrison)
Like A Ship (Bob Dylan)


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